「自分を責めないで!」 悩み続ける母親たち 増加する低出生体重児 NICUで育った子どもたちの同窓会【福岡発】
思い新たに 子どもと訪れるNICU
ゆっくりと、そして着実に成長する子供たち。毎年、同窓会では、かつて子供たちも生後に過ごしたNICUを訪れ、見学することが恒例となっている。「これ何?」ガラス越しに赤ちゃんに繋がれたチューブに興味を示す子供たち。「おっぱい。チューブ、管から」と看護師が答えると松下医師も「お母さんのおっぱいを入れてもらっていますよ」と丁寧に説明する。「がんばれ!」と子供たちから小さな命を応援する声もあがる。同窓会の会場からオンライン画面でNICUを見学した楓ちゃん親子は「頑張ってる、注射!」とモニターを見ながら懸命に生きようとする小さな赤ちゃんたちを見つめていた。
「自分を責めないで」と伝えたい
小さく生まれる赤ちゃんや37週未満の早産が増えている背景について松下医師は、妊娠出産の高齢化などによる合併症や母体への負担、不妊治療の影響などによる双子、3つ子などの多胎を挙げている。しかし、母親は子供を小さく産んでしまったことを自分のせいだと思い悩むケースが多いという。楓ちゃんの母親の恵美子さんも出産当時、自分自身を責めていたと話す。恵美子さんは自分の経験を踏まえ、同じ境遇の母親たちに伝えたいと言う。「出産する日が、もう少し遅かったら、無事に生まれてこなかった可能性もあるので、早く生まれてハンデは背負うかもしれないが、早い出産はその子にとってのベストなタイミングだと思うので、自分を責めないでほしい」。 医療の発展と共に救える命も確実に増えている。すべての子供と母親が自分を責めることなく出産や子育てができる環境づくりが求めらている。 (テレビ西日本)
テレビ西日本