ナイキ 、9年ぶりにデジタル事業売上が減少。D2C戦略の有効性問われる
「スニーカーひとつでは変化できない」
同社CEOは昨年12月、2024年後半には「複数年にわたる製品イノベーションサイクル」を導入する予定だと話した。実際、3月26日には「エアマックスDn(Air Max Dn)」を発売する。同社によると、このシューズは、二重圧力チューブによるダイナミック・エア・ユニット・システムを採用しているという。このシューズは、同社のウェブサイトやアプリ、実店舗で160ドル(約2万円)で販売される。 これを記念して、ナイキは3月下旬に一連の消費者向けイベントを開催する。そのひとつであるダイナミックランド(Dynamicland)はNYのブルックリン・ネイビーヤードで開催され、障害物コースやゲームラウンジ、巨大スライド(滑り台)、特別仕様のグッズなどを用意する。2024年はまた、ナイキのエアマックスデー(Air Max Day)の10周年でもある。 ニキッチ氏は、エアマックスDnの見通しについて楽観的で、ナイキが、ヴェイパーマックス(Vapor Max)やエアマックス270(Air Max 270)といったエアマックスシューズを販売し、アディダスのような競合他社に先んじることができた過去の成功例を挙げた。 同氏は、「このシューズが、我々が期待しているような新たなイノベーション・サイクルの始まりになれば、ナイキにとって確かに有益になるだろう」と米モダンリテールに語った。「年間500億ドル(約7兆6000億円)の収益を誇る企業に、スニーカーひとつで変化をもたらすことはできない。それに続くより多くのものが必要だ」。 [原文:Nike posts its first digital decline in 9 years] Julia Waldow(翻訳・編集:戸田美子) Image via Nike.com
編集部