豪快に逃げ切った加瀬加奈子は最高の笑顔

　いわき平F1ナイターが開幕。6Rのガールズ予選1は加瀬加奈子（44＝新潟・102期）が豪快に逃げ切り勝ち。先行実績上位の底力を見せつけた。 　前受けからペースを上げて先行した加瀬。渡部遥の巻き返しを合わせると、力強く踏み直して後続を完封してみせた。「練習通り駆けたら“おお、逃げ切った”という感じ。まさか逃げ切れるとは思ってなかった」と目を丸くしながら激走を振り返った。 　人知れず悩みを抱えていた。「最近は末脚がなかった。2センターから失速することがあって」。逃げてもゴール手前でスタミナ切れ。レーススタイルを変えずに勝つにはどうしたらいいのか頭を悩ませた。 　そんな加瀬に同じ新潟の片桐善也（30・117期）が助言したという。「善也は私と同じ長岡に住んでいてトレーナーが一緒。練習のアドバイスをくれて、だまされたと思ってやってみたんです」。そのトレーニングは600メートルもがき。「打鐘から全開で最後の200メートルを失速しないように踏む。今日はそんな感じで駆けてみた。捲られたらしようがないって感じで」。初日の逃げ切り勝ちはまさに練習の成果だ。 　帰り際に加瀬は「練習あるのみですよ」と一言。先行の第一人者の言葉は重かった。