【安田記念・コメントのツボ】〝3度目の正直〟狙うセリフォス「非常にいい状態で出走できる」 ガイアフォース頂点へ「ベストの条件」
[GⅠ安田記念=2024年6月2日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝1600メートル] <美浦トレセン>2頭を送り出す国枝厩舎。ルメールが手綱を握るのは、ヴィクトリアマイル2着のフィアスプライドではなく、2連勝中のパラレルヴィジョンだ。国枝調教師は「パラレルは芝のマイルで2連勝。適性の高さを見せている。フィアスはここにきて馬が充実。立ち回りが上手になってきたね。ともに相手は強化されるけど、うまく流れに乗れさえすれば…」と、どちらも勝機十分と見ている。 前が崩れる展開なら、レッドモンレーヴ。気性面や1600メートルへの不安も指摘されているが、津曲助手は「中2週だがダメージも見られず元気いっぱい。メンタル面も前向きで、気難しいところも出していません。1ハロン延長も不安はないし、昨年(6着)以上の結果を」と期待を寄せた。末脚爆発のシーンはあるのか。 <栗東トレセン>モレイラを鞍上にGⅠ初Vを狙うソウルラッシュ。池江調教師は当レース過去2年の13→9着について「ちょっと東京が合わないのか、2年連続なぜかあまり成績が良くないですね。データが物語っていますよね」と“不吉”な発言。ただ、状態はいいようで「叩き良化型なので状態は上がっています」。モレイラとのコンビに「マジックを見せてくれるのか期待していますけどね。まあショータイムですね」と話した。 こちらも3年連続の参戦(22年4着、23年2着)となるセリフォス。GⅠ初勝利を決めた22年マイルCS以来の勝ち鞍をゲットしたいところだ。中内田調教師は「非常にいい状態で出走できると言い切れる感じですね」とデキの良さに確信を持っている。 ナミュールにとっては、牝馬が6年連続連対中というデータが心強い。高野調教師は「前走は調整ミスがありましたし、出遅れてからのリズムの取り方も難しかったです。発馬さえスムーズなら」と反撃ポーズを取る。 ガイアフォースは杉山晴調教師が「骨瘤で少し間は空いたけど中間の動きはいい。芝、ダートを問わず東京のマイルはベストの条件なので」と頂点をにらむ。 <東京競馬場>エルトンバローズの前走はチャンピオンズマイル。帰国後の輸入検疫を経て、今回の香港勢2頭とは同様の臨戦間隔で臨む。昨秋は3歳にもかかわらず毎日王冠でソングラインほかの古馬を撃破。その後のマイルCSで4着ながら勝ち馬と0秒2差は胸を張れる。杉山晴調教師は「競馬に向けてゾーンに入ってきたと思います」と好感触を口にした。 香港からの刺客ロマンチックウォリアーを管理するシャム調教師は「健康面は問題なく、ハッピーでいる状態です。体的には仕上がっている」と満足げ。力を出せる状態なら軽視するのは危険か。前走チャンピオンズマイルでエルトンに先着したヴォイッジバブルともども、不気味な存在だ。
東スポ競馬編集部