カンタス航空、羽田再配分枠で3路線申請 豪ヴァージン撤退で3月から
豪州のカンタス航空(QFA/QF)は、再配分となった羽田空港の昼間時間帯発着枠を申請した。ヴァージン・オーストラリア(VOZ/VA)のケアンズ-羽田線運休に伴い、同国の国際航空サービス委員会(IASC:International Air Services Commission)が豪国内の航空会社へ週7枠(1日1枠。1枠は1往復)を再配分するもので、カンタスは保有済みの発着枠を含め、シドニー・ブリスベン・メルボルンの3路線を計画する。申請は現地時間9月25日に締め切り、割り当てを10月10日までに決定する見通し。 IASCへの申請によると、カンタスは3路線を2025年夏ダイヤ期初の3月30日から、1日3往復ずつ運航する。シドニー線の運航スケジュールは、羽田行きQF25便が午後8時30分に出発し、翌日午前5時20分着。シドニー行きQF26便は午後10時に羽田を出発し、翌日午前8時40分に到着する見通し。 ブリスベン線の羽田行きQF61便は午前11時45分に出発し、午後8時に着く。ブリスベン行きQF62便は午前6時50分に羽田を出発して、午後4時45分の到着を計画している。メルボルン線は、羽田行きQF79便が午前10時40分に出発し、午後8時15分着。メルボルン行きQF80便は午後9時55分に羽田を出発して、翌日午前9時15分に到着する。 機材は3路線ともエアバスA330-300型機。座席数は2クラス297席(ビジネス28席、エコノミー269席)となる。 再配分する発着枠は、2020年夏ダイヤで割り当てられたもので、日本の国土交通省航空局(JCAB)は増枠した50枠のうち、4枠を豪州向けに配分。日豪両国で2枠ずつ使用し、カンタス航空と豪ヴァージンへ1枠ずつ配分した。 豪ヴァージンはケアンズ-羽田線を2023年6月28日に就航したが、2025年2月23日の運航を最後に運休する。同社は運休について、コロナ後の日本発需要の回復遅れを理由に挙げており、「撤退は厳しい決断だが、東京への自社便の運航はもはや商業的に成り立たない」と説明している。同路線は就航以来1年8カ月での撤退となる。 カンタスはブリスベン-羽田線を週3往復で2022年12月に、メルボルン-羽田線を週4往復で2023年3月に開設。2路線合計で週7往復を運航し「1枠分」を使用していたが、現在の昼間枠はシドニー-羽田線に切り替えており、同路線は深夜早朝帯を含め1日2往復運航している。
Yusuke KOHASE