「ひとりで死にたくない結婚」した45歳の夫が悩む、年上妻「3回目の浮気」の末路
孤独死を避けるための結婚ってのはないですよね
「僕も、孤独死は怖い。でもそうならないための結婚ってのはないですよね。僕は妻を尊敬していたし、愛していた。でも妻はそうではなかった。どこですれ違ってしまったのか、僕にはわかりません」 結局、浩司さんは離婚する道を選びます。妻は「離婚するって意味がわからない」と言い、妻の両親も「娘を離婚歴2回にするつもりか!」と怒ったそうですが、証拠を見せると「またか」と言ったそうです。おそらく、妻は前の結婚も自らの浮気が原因で離婚している。 「多分、妻は自分の容姿に自信がある。ちやほやされたいんだと思います。あと、結婚してわかったのですが、若く見せるために、美容整形もしていますし、食べては吐くことも繰り返していました」 浩司さんは、このまま一緒にいては、お互いに幸せにならないと、慰謝料なしで離婚に踏み切ります。ただ、私たちの調査料金は、妻の親が出したそうです。 離婚成立から1ヵ月後、再び浩司さんから「元妻が渋谷のラブホテル街で大学生っぽい男の子と歩いていました」と連絡がありました。浩司さんは元妻に対してむしろ感心しており、「懲りないのがすごいですね。でもこれではっきりわかりました。おかげさまで、離婚ができてよかったです」と語っていました。 今回の調査で分かったのは、老後の不安「だけ」を結婚の動機にしてしまうと、うまくいかない可能性が高いということ。やはり結婚生活はお互いの対等な関係と、愛情、敬意が不可欠です。妻も表面だけの関係ではなく、相手を尊重する関係性を誰かと築くことができるといいのですが……。 今後、高齢化社会に向けて、浩司さんの妻のように契約のような結婚を考える人もいるかもしれません。その背景には、日本社会の戸籍や血縁を第一主義とする社会背景もあるように感じます。戸籍が異なる友人や同性の恋人では満足に看取りもできず、医療の判断もできないという社会的な環境、当然遺産相続もできないという法律を見直す必要もあるのかもしれません。 浩司さんは、「この離婚で、誰かを幸せにしたいと思いました」と言い、両親の介護のサポートをしたり、甥っ子・姪っ子の面倒を見たりしていました。その過程で、シングルマザーになった中学時代の後輩と再会。ゆっくりといい関係を築いているそうです。 今回の調査料金は40万円(経費別)です。
山村 佳子(探偵事務所代表)