「夏にバナナを長持ちさせるコツ」常温?冷蔵?バナナの正しい保存方法を食のプロが伝授!熟す前後で味も身体への影響も大きく変わる!?
フルーツの中でも1年中スーパーで売られており、価格も安定しているバナナ。栄養も豊富なのでありがたい存在ではあるものの、特に夏は傷みやすい気がします。そもそもバナナの保存は常温or冷蔵庫、どちらが良いのでしょうか?バナナの保存方法について食の専門家であるスギアカツキさんに聞きました。 ⇒【写真】バナナを長持ちさせる保存方法を詳しく、画像を見る(全5枚)
バナナは熟す前と後で味も身体への影響も大きく変わる!?
バナナの保存方法について聞く前に押さえておきたいのは「果物には2種類ある」ということ。 「果物には『追熟する果物』と『追熟しない果物』があります。『追熟する果物』にはバナナ、桃、りんご、アボカドなどがあります。『追熟しない果物』にはぶどう、みかん、いちごなどがあります。『追熟する果物』はできるだけ完熟に近い状態にすると甘くなりますから、バナナもできるだけ追熟させると甘みや香りの点でより深みのある美味しさになります」(スギアカツキさん) 追熟したものは、木になった状態で完熟したものに美味しさでは勝てないと言われているそうですが、スーパーで販売されているバナナは青い状態で収穫され日本に出荷されています。なかなか身近な場所で「完熟状態」のものに出会う機会はないですが、できるだけ美味しく食べるためにも自宅で完熟に近い状態にするのが良いのです。熟すことで栄養面では何か変わるのでしょうか? 「バナナの皮の表面にシュガースポット(黒い斑点のようなもの)が出現する頃にはバナナの甘さが各段に増しますが、栄養面では特に変化はありません。追熟とは果物のでんぷん質が果糖に変わることで、サイズが小さくなるので腸での吸収がよくなるんです。さらに最近の研究では免疫力をアップさせるとも言われています。 一方で、まだ青い状態のバナナはでんぷん質がレジスタントスターチという食物繊維と同様の状態で、体内ではほとんど消化されません。消化されない=カロリーにならないから整腸作用がありダイエットになると言われています」(スギアカツキさん) 栄養面で変化はないものの吸収面で変化があるため、ダイエットなど目的に応じて食べるタイミングを変えると良いということですね。