【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第17ステージ】雨中のスプリントバトルを制したカーデン・グローブス 思いがけず引き継いだグリーンジャージにも動揺せず「奇妙な状況だったけど、誰かがこのジャージを着ていなければいけない」
灰色の空から雨が降り注ぎ、気温が低下する中でのレース。前日にはラゴス・デ・コバドンガを上ったプロトンは、ウェットな路面を慎重に進みながら、20年ぶりにフィニッシュ地を務めるサンタンデールの街を目指した。 【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第17ステージ|Cycle*2024
4人の逃げでしばし進んだレースは、先行したメンバーを確実にキャッチしていった集団によるスプリント勝負。最後は、この日からポイント賞のグリーンジャージを引き継いだカーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク)が制し、今大会3勝目を挙げた。
「今日の目標はステージ優勝、ただひとつだった。チームメートみんな、それぞれにやるべきことを果たしたんだ。今大会3勝目を挙げられて本当にハッピー。チームに報いることができてスペシャルな気分だよ!」(カーデン・グローブス)
建築家フアン・デ・カスティーリョの記念碑前をスタートした第17ステージ。彼はキャリアの大半をポルトガルで過ごしており、今大会の同国開幕ともリンクする。メモリアルなムードに包まれながら、141.5kmのレースが始まる。
前日、グリーンジャージを着ていながらダウンヒルで落車負傷、リタイアしたワウト・ファンアールト(ヴィスマ・リースアバイク)は、幸い骨折は見られず。膝に深い切り傷を負ったため一晩を病院で過ごしたが、これからベルギーに帰国して精密検査を受けるという。昨年、すべてのグランツールを制する大偉業を成し遂げたヴィスマ・リースアバイクだけど、今季は不運の連続。今大会大活躍のワウトの走りでついにそれが晴れるかと思いきや、どうにも苦しい状況は簡単にはぬぐえない。 「いつかはこの状況が終わると良いのだけれど。少なくとも昨日まではその段階には達していなかったようだね」とは、チームを率いるグリシア・ニールマン氏。
疲労を考慮したマイケル・ウッズ(イスラエル・プレミアテック)に加え、サンデル・デペステル(デカトロン・AG2Rラモンディアル)も出走を取りやめ。マイヨ・ロホのベン・オコーナーを擁するリーダーチームは、アシストを1人減らし臨むことを余儀なくされる。
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