チャーリーXCXのCDジャケットと同色? アバルト500e 長期テスト(4) 少し大人なインテリア
チャーリーXCXのジャケットに似たボディ色
アシッドグリーンの塗装は、とにかく目立つ。発進して5分もすれば、誰かの目線を感じる。アバルトも理解しているらしく、別の選択肢としてアンチドート(解毒)・ホワイトという色も用意されているほど。 ある時は、サソリのエンブレムが付いた古い500に乗る女性から、苦笑いで見つめられた。彼女の気持ちを読み取ることができれば、「その色はちょっと際どいなぁ」とか、そんなことを考えていたのでは。 筆者は数年前に、同じくらい派手なゼスティ・イエローに塗られた、ミニ・クーパー・コンバーチブルの長期テストを担当したことがある。クルマは気に入っていたが、同じようなことは何度もあった。 ただし、そんな少し複雑な気分も、ブライトンで開かれたプライド・フェスティバルに参加してから変化している。街全体を巻き込んだ、ミニライブなども開かれる大規模なLGBTイベントだ。 若者のポップカルチャーで、流行りのキーワードといえる1つが「brat」。行儀の悪い子ども、ガキやチビといった意味だが、無茶なふざけた行動のことを指す。英国人歌手、チャーリーXCXのアルバム・タイトルになったことが、流行のきっかけのようだ。 この「brat」のジャケット・イメージは、派手なイエロー・グリーン。会場へアバルト500eで訪れると、若者から「Brat!」と笑顔で叫ばれることが何度もあった。偶然だが、トレンドに乗れていることが本当に楽しく感じられた。 しかも、アバルト500eのステレオは高音質なJBL社製。チャーリーXCXの歌声を、一層クリアに鑑賞できる特典付きだ。
テストデータ
■気に入っているトコロ 主張の強い見た目:ピカピカに洗車したら、再び凄く目立つクルマになった。向けられる視線が多いことも、運転しているとわかる。 ■気に入らないトコロ シフトセレクター:シフトセレクターのボタンには、まだ慣れない。従来的なレバーの方が使いやすいと思う。安っぽいプラスティック製でもある。 ■テスト車について モデル名:アバルト500e ツーリスモ(英国仕様) 新車価格:3万8195ポンド(約733万円) テスト車の価格:3万8795ポンド(約745万円) ■テストの記録 電費:6.4km/kWh 航続距離:284km 故障:なし 出費:なし
フェリックス・ペイジ(執筆) 中嶋健治(翻訳)