フジロック・サマソニ出演で反響が大きかった洋楽アーティストは?
2024年の夏も多くの国内外アーティストが音楽フェスに出演し、大きな盛り上がりを見せました。本稿では【FUJI ROCK FESTIVAL'24】(以下フジロック)と、【SUMMER SONIC 2024】(以下サマソニ)のそれぞれ1番大きいステージと2番目に大きいステージに出演した海外アーティスト全組を抽出(※K-POPを除く)。開催前後のストリーミング数をグローバル音楽分析ツール「CONNECT」で調べ、反響が大きかったアーティストを調査しました。 その他の画像 まずフジロックは、メインステージの<GREEN STAGE>と、2番目に大きい<WHITE STAGE>に出演した海外アーティスト18組をリサーチ。開催前後で最もストリーミング数を伸ばしたのは、3日目の<WHITE STAGE>のトリを務めたTURNSTILEでした。オーディエンスをステージに上げるパフォーマンスや、フジロック出演後の単独公演で客席の柵を取り外したことがハードコア界隈外でも話題となり、ストリーミング数は開催前のおよそ4倍に増加しました。また、3番目にストリーミング数を伸ばしたgirl in redも2日目の<WHITE STAGE>のトリで、上位3組中2組がメインステージではないアーティストとなりました。 ■フジロック'24 ストリーミング伸び率トップ3のグラフはこちら 集計期間:出演前(2024/7/19-25)出演後(2024/7/26-8/1) 東京・大阪会場併せて24万人が来場したサマソニは、東京のメインステージ<MARINE STAGE>と、2番目に大きい<MOUNTAIN STAGE>に出演した海外アーティスト11組を調査しました。最も数字を伸ばしたのは1日目のヘッドライナーのManeskinで、出演前後で100万回以上ストリーミング数を伸ばしました。この伸び幅は、直近3年のヘッドライナーのなかで最大となります。 次いでストリーミング数を伸ばしたのは、2日目のヘッドライナーのBring Me the Horizon。そしてそれらのヘッドライナーに迫ったのが、2日目の<MOUNTAIN STAGE>準トリを務めたTylaです。フジロックのTURNSTILEやgirl in red同様、メインステージでなくともパフォーマンスが評判を呼べば、ヘッドライナーと同等かそれ以上にストリーミング数が伸びることがわかりました。 ■サマソニ2024 ストリーミング伸び率トップ3のグラフはこちら 集計期間:出演前(2024/8/9-15)出演後(2024/8/16-22) フジロックとサマソニを比較してみると、やはり動員数が多いサマソニのほうが、話題になったときの盛り上がりが大きく、それがストリーミング数にもわかりやすく反映されるようです。ただ、上位3組以降のアクトのストリーミング数の増加幅は2フェスとも類似しており、フジロックは動員数に対して、さまざまなアーティストの楽曲を聴き返したオーディエンスが多かったと考えられます。2024年のフジロックは、Amazonで無料ライブ配信があったため、ライブ配信後すぐに音源をチェックした視聴者も多かったのかもしれません。 2025年のフジロックは7月25日~27日、サマソニは8月16日・17日に開催されます。 ※本記事は、2024年8月にビルボードジャパンとルミネイトのメールマガジンにて配信された内容を加筆・修正したものです。グローバルで音楽データを分析できるツール「CONNECT」の詳細およびメールマガジンの登録は下記ページをご確認ください。