「熊出没注意」看板を無視…!クマに喰われる危険を顧みず、山菜を採りに行く人たちの”知られざる正体”
「クマの餌になる木が弱ってきている」
「ナラの木を倒す“ナラ喰い虫”という害虫がいる。ここらでは元々少なかったが、温暖化の影響なのか、南から北上してきて倒れるナラの木が増えてきている。ナラに比べると倒れにくいブナの木もよく倒れているな。つまりクマの餌になる木が弱ってきているのではねえかと考えている。 今年は梅雨時期もズレていた。梅雨になれば気温が下がる。もし、それが続くとどうなる?低温と日照時間が不足することで、里では苗の生育も悪くなる。山の中もそうだ。クマの餌が足りなくなるんだ。 逆に空梅雨でも雨不足になるし、そんな年には急な豪雨などが増えて、山に大きな影響がある。地球温暖化ということで天候が不安定だろう。人が立ち入らないような奥山も荒れているんだ。 山だけでなくクマの様子がいつもと違っている。用心のためにクマ鈴をつけている登山者がいるな。あんなもの、“人間の味”を覚えたクマには、逆効果だと思うよ」
「命がいくらあっても足りない」
「クマは我々人間よりも耳も鼻も鋭いんだ。俺がクマに気がつくずっと前に、ヤツらが先にこちらに気がついてる。それでも昔の臆病なクマなら唸ったりするだけで、近づいてはこなかった。 でも今のクマ、特にここらのクマは違うよ。熊取平や四角岳、発荷峠など、何の兆しもなくこちらに突っ込んでくるヤツがいる。これまでクマが少なかった八甲田にも、人を襲うクマがいる。 それも大きなクマが増えてきたと思う。遊び半分でも殺されてしまうよ。あんなのに出会った日には、命がいくらあっても足らないな。このままだと山に入る人などいなくなってしまうんでねえか」 男性はひとしきり話すと、なぜか突然、興味を失ったように黙ってしまった。 しかし、山で採れる山菜について聞いてみると、ふたたび饒舌に語り出した――。 つづく記事『「熊出没注意」看板を無視して「山に入る」人たちの“強烈すぎる本音”…「みんな旬の天然もの好きだろ」』では、“山人たちの言い分”にさらに迫ります。
野田 洋人
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