【中国】デフレ懸念払拭に全力注ぐ必要、専門家
中国著名エコノミストの任沢平氏は10日、デフレ懸念払拭に全力を注がなければならないとするリポートを発表した。物価の総合指数である国内総生産(GDP)デフレーターを向こう数四半期以内にプラス転換させる必要があると主張した。 任氏は物価統計の数値が低迷していることや民間企業の利益が落ち込んでいることに触れ、「デフレ兆候はますます鮮明になっている」と指摘した。 名目GDPと実質GDPから割り出す物価指数GDPデフレーターは昨年第2四半期(4~6月)から前年同期比マイナスが続いている。任氏は「向こう数四半期以内にプラス転換できるよう注力しなければならない」と訴えた。 そのためには、より強力に金融緩和で景気を刺激するべきだと提言。政策金利、預金準備率(中央銀行が金融機関から強制的に預かる預金の割合)の引き下げを一層進めるべきだと訴えた。主要国が利下げ局面に入っており、中国が利下げを行っても過度な元安にはならないとも付け加えた。