4人の大統領が使用した「エアフォースワン」の内部を見てみよう(海外)
退役した機体はシアトル航空博物館に展示されている
博物館の入場料は大人1人26ドルで、博物館の公式サイトで購入できる。
機体の手前には、ニクソン大統領と中国の周恩来首相マネキンが展示され、両首脳が握手を交わす場面が再現されている
ニクソン大統領は1972年にエアフォースワンで中国を訪問し、在職中に中国本土を訪問した初めてのアメリカ大統領となった。
コックピットには、パイロット、副操縦士、フライトエンジニアの座席の他に、ゲストや補助クルーのための座席もあった
この機体の最高速度は時速950kmだったが、現在のエアフォースワンの最高速度は時速1014kmに達している。
機内の通信ステーションには、当時最先端の無線や通信機器が設置されていた
大統領は飛行機からホワイトハウスの危機管理室や国家軍事司令センターに連絡を取り、秘密のメッセージを送ることができた。
通信ステーションの向かいのスペースに置かれた金庫には、核兵器発射コードが入ったブリーフケースが保管されていた
「核のフットボール」と呼ばれるこのブリーフケースは、アイゼンハワー大統領以来、すべての大統領が常に携帯していた。 金庫には軍事通信センターのコードも保管されていた。
機体前方のギャレーでは、クルーが大統領や他のスタッフのために食べ物や飲み物を用意していた
エアフォースワンの2つのギャレーには、オーブン、冷蔵庫、ガスコンロが備えられていた。ドリンクディスペンサーもあり、コーヒーや水などが提供されていた。
乗務員室の電話には、機密情報を話さないよう警告が記されていた
電話の上のプレートには「注意。この電話にセキュリティ機能はない。機密情報やセンシティブな内容は話さないように」と記されていた。
会議室へと続く細い廊下
大統領はエアフォースワンで移動中にスタッフと面会し、ブリーフィングを受け、電話を取ることができたため、この飛行機は「空飛ぶ大統領執務室(オーバルオフィス)」と呼ばれるようになった。
ジョンソン大統領は機内の室温についてよく不満をもらしていたため、その不満をなだめるために偽の室温調整ダイヤルが追加で設置された
航空博物館のガイドによると、ジョンソン大統領が偽の室温調整ダイヤルを回すと機長に通知が届き、機長は室温を変えるかそのままにしておくかを決めることができたという。
ジョンソン大統領は、元気いっぱいのビーグル犬と搭乗することがあったため、大統領専用居室に犬用ドアを設置した
ビーグル犬は、会議室に長時間放置されていると、よく遠吠えをしていたという。
大統領専用居室には専用のバスルームがあった
大統領専用のバスルームは、乗務員や報道関係者が使用するトイレよりもはるかに広々としていた。
大統領会議室は、大人数での会議でも十分なスペースが確保されていた
座席には、乱気流に備えてシートベルトが備えられていた。
大統領と同行したホワイトハウスのスタッフや閣僚は、スタッフ用の座席に座った
広々とした4人掛け座席には、中央にテーブルが設置されていた。
秘書が仕事をできるように、専用の作業スペースも設けられていた
作業スペースには照明とタイプライターが備え付けられていた
報道関係者は機体後方の座席に座っていた
報道関係者用の座席エリアは、通常のエコノミークラスの座席によく似ている。
機体後方のギャレーでは、シニアスタッフと報道関係者に提供する食べ物や飲み物を用意していた
前方のギャレーと同様に、後部のギャレーにもキッチン設備とドリンクディスペンサーが備え付けられていた。
尾翼にはアメリカの国旗がペイントされていた
ファーストレディだったジャクリーン・ケネディ(Jacqueline Kennedy)が、エアフォースワンの青、白、メタリックの配色を選んだ。 ドナルド・トランプ次期大統領は、2019年に就任した際、新たな配色として赤、白、紺を提案したが、濃い色はコストがかかり、過熱の問題を引き起こす可能性があるため、空軍は彼のデザインを却下した。
Talia Lakritz