相川七瀬49歳・大学で得た評価は「オリコン1位と同じくらいうれしかった」
学んだことが、新たな興味・関心を呼ぶ
ーー個人的な学びに始まり、今は地域貢献・社会貢献と活動の視野が広がっている印象ですが、ご自身の中で、使命感の変化はありましたか? 学びの中で、関わっている地域に何か還元していきたいという気持ちはずっとあって、大学入学前から、学びのきっかけとなった「赤米神事」の保存などには取り組んできました。 でも、大学院に入ってからは、抱えられるんだろうか? というほど大きな責任を感じるものも多くて。文化財のフェローとして、この文化財をどう未来に残していくか? など、きちんと学んでいく中で、私には「自分がどう感じるか?」を世の中に代弁する役割を担っているのかもしれないと感じるようになりました。 文化財を守りたい人が困っていること、こうしたいという希望、PRしたいと思った時に、相川七瀬というメディアを使って、その魅力を発信していく、そういう役割。そうするとまちがった情報を伝えるわけにはいかないのでますますちゃんと学ぶ必要があり、私自身にもいい循環を生んでくれているなと感じます。 学びを通じて知ることで、その地域が好きになれる。もっと大きく言えば、日本という国が抱えてきた歴史や文化・信仰が面白いなあと思えるようになってきました。学べば学ぶほど、関心の幅はどんどん広がっています。 大学よりも大学院に入ってからのほうが学びのレベルも高くなっているし、自分が追い付こうと行動しないと追い付けないほど。背伸びしなければならない、たくさん知識を入れなきゃいけない苦しみもあるけれど、とても楽しいです。 (聞き手/文:飯室佐世子 写真:テラケイコ)
プロフィール 相川七瀬さん 1975年生まれ。大阪府出身。20歳「夢見る少女じゃいられない」でデビュー。人気絶頂の26歳で第一子を出産、現在23歳・17歳・12歳の3児の母。子育ても一段落した中で、歌手活動に加え大学での学び直しを決意。高卒認定を取得後、45歳で國學院大学に入学した。3年次には、成績優秀者として評価され、2024年卒業 第132期卒業生総代に選出。2024年からは國學院大学大学院に進学、民俗学を専攻している。