はやぶさ2最後のミッション JAXA会見(全文1)わりといい結果が出た
着陸後のターゲットマーカー撮像にも成功
次のページに、これは今、周回中の様子をお見せしたんですけれども、小惑星に到達したあと、着陸したあとのターゲットマーカーの撮像にも成功しております。左側がターゲットマーカーEで赤道軌道に落ちたものです。で、赤道軌道付近にターゲットマーカー自身も着陸していることが確認されています。右側はターゲットマーカーCで極軌道側で、こちらはかなり高緯度のところに着陸したということが確認されております。ターゲットマーカー運用に関しては以上になります。 次にMINERVA-II2のローバ2の分離運用結果に関してご報告させていただきます。MINERVA-II2の分離運用に関しても大まかなシーケンスはターゲットマーカーと同じでして、高度20キロから低速降下でゆっくり降りていって、分離高度が1キロのところでローバ2を分離します。その後、観測高度8キロから10キロの、先ほどよりは半分ぐらいの高さのところですね。で、BOX-C運用ということで観測を実施して、観測終了後にまたHP位置に戻っていくというような運用を実施しました。 次のページに、ローバ2の分離運用のポイントとなっていますが、1つ目はローバ2の軌道投入条件の設計でした。ローバ2はローバーなので、確実にまず小惑星に着陸できるという軌道を選択するという必要がありました。なので、まずローバーが小惑星表面にたどり着く、かつ、それだけでは駄目で、ぐるっと回る周回の様子を撮像できるという軌道を選択して投入することにしました。 2つ目がローバ2の撮像方法と観測位置、姿勢でして、先ほどは、ターゲットマーカーのほうは再帰反射性というのが期待できたので、かなり明るく写るので、遠くで撮っても写る見込みがあったんですけれども、ローバーのほうは太陽光パネルが付いていますので、太陽光パネルは逆に太陽のエネルギーを吸収しなきゃいけないので、すごく暗い物質になります。それが付いているっていうことと、あと、少しきらっと光るようなMLIというものがあるんですけど、残念ながらターゲットマーカーよりはちょっと暗いことが撮像を検討しているときに見込まれたので、低い高度でより長いカメラの露光時間、これは3分弱なんですけど、これはもう最大露光設定にしています。で、撮像することを実施しました。