〈ツエーゲン金沢・J3〉最終戦ホームで白星 畑尾主将、劇的ゴール
2024明治安田J3(24日・金沢ゴーゴーカレースタジアム)ツエーゲン金沢は今季最終戦となる奈良クラブ戦に臨み、1―0で勝利した。後半アディショナルタイムに主将のDF畑尾大翔が劇的な決勝ゴールを決め、ホームに集まった5356人が喜びに沸いた。13勝14敗11分けの勝ち点50で、最終順位は全20クラブ中、12位だった。 ●12位で終える 試合は0―0で迎えた後半アディショナルタイムに動いた。交代で攻撃的な布陣を敷いていた金沢は、危ない場面を切り抜けながら相手ゴールに迫っていた。後半53分、MF石原崇兆が左サイドからクロスを上げ、逆サイドでフリーの畑尾がトラップ。右足を思い切り振り抜き、ゴール右上に突き刺した。 畑尾はゴール裏のサポーターに駆け寄り、ともに歓喜し、この直後に終了のホイッスルが鳴った。ホームでの白星は7月27日の相模原戦以来4カ月ぶり。 金沢は今季、伊藤彰監督のもと、新体制での船出となった。開幕3試合で計12失点を喫して3連敗となる苦しいスタートだったが、第4節に初勝利を挙げると徐々に調子を上げた。7月まで大崩れせず、一時はJ2昇格プレーオフ圏内(3~6位)の3位まで順位を上げた。 しかし、8月以降に失速する。24日の奈良戦まで15試合で2勝8敗5分けと勝ち点を積み上げられず、順位は見る見る下がっていった。夏場に4選手を獲得したものの、結果に結び付けることができなかった。 最終戦のホームで勝利を挙げた金沢。来シーズンも指揮を執る伊藤監督は試合後の会見で「補強をしたことで自分たちがボールを保持できる時間が増えた。押し込む時間が長くなったことと裏腹に、カウンターから先に失点することが増えた」と振り返った。 その上で「来シーズンは速さ、強さなどをもう1ランク上げていかないといけない。なおかつJ2でも戦える技術や戦術を鍛え、もっといいサッカーができるようチャレンジしたい」と語った。