亀田興毅の国内復帰をJBCが却下
国内ライセンスが失効して国内でのボクシング活動ができなくなっている元3階級世界王者、亀田興毅選手が、UNITED BOXING GYM(三好渥義会長、江戸川区・南葛西)へ移籍し、同ジムから国内でのボクサーライセンス交付が申請されていた件について25日、JBC(日本ボクシングコミッション)が都内で資格審査委員会を開き討議、ライセンス申請を認めないことを決定した。同日、JBCは、マネジャーを通じてUNITED BOXING GYMへ電話で決定事項を伝えた。JBCルール11条3項に応じての処置で、引き続き、亀田興毅選手の国内活動は停止されたままとなる。 亀田興毅選手の移籍届とボクサーライセンス交付の申請が提出されたのは7月4日。JBCは、この日までに、三好会長及び、亀田興毅選手自身からヒアリングを行い、その報告をもって委員会で審議を行ったが、「三好会長が亀田選手とスムーズな連携をとってトレーナーも含めしっかりとコントロールし、明確な責任をもてるかどうかについてをヒアリングや調査などを元に総合的に審査したが、それについての憂慮と懸念がある」(JBCの秋山弘志・理事長)との理由で、ライセンス交付申請を却下した。 亀田ジムは、昨年12月に行われた亀田大毅のWBA、IBF世界スーパーフライ級統一戦において起こした一連の問題で、ジムが管理責任を果たしていないとされ、JBCから各種ライセンスの更新を認められず、3兄弟のライセンスも自動的に失効。国内での活動ができなくなっていた。活動再開については、新会長の擁立かジム移籍しかなく、それぞれについてJBCが、ガイドラインを設定していたが、ジム移籍に関しての「世界戦のプロモート経験があり、実績と信頼のあるジム」というガイドラインをUNITED BOXING GYM(三好渥義会長、江戸川区・南葛西)を満たすことができなかった。 会見を行ったJBCの秋山弘志・理事長は、「何に憂慮したかの明確な理由は、ここで発表はできないが、三好会長の年齢や体調面、ジムにもあまり出てこられていないというようなことも理由のひとつ」と語った。実質、名義貸しのような形でジム運営がされている実情や、ジムとして世界戦開催実績がないことなどから、亀田興毅選手を責任をもってコントロールできないと判断したようだ。