評論家・唐沢俊一さん、SNSで「つながり」孤独ではなかった 火葬に立ち会い、死の手続きを請け負った唐沢なをきさんは立派
しかし死ぬときは皆ひとり、です。多くの人に看取られたからといって幸福な死だとは限りません。臨終の床を囲んで遺産相続について揉(も)めるような家族なら、いないほうがマシというもの。なをきさんも呟(つぶや)いたように早期発見できれば、それでよし。SNSが更新されなくなったら、誰かが通報をしてくれる時代。唐沢俊一さんは多くのファンにフォローされ異変に気付いてもらったのですから、孤独ではなかったとお察しします。
■長尾和宏(ながお・かずひろ) 医学博士。公益財団法人日本尊厳死協会副理事長としてリビング・ウイルの啓発を行う。映画『痛くない死に方』『けったいな町医者』をはじめ出版や配信などさまざまなメディアで長年の町医者経験を活かした医療情報を発信する傍ら、ときどき音楽ライブも。