スマホ大手シャオミ、EV市場でも頭角を現す 共同創業者の資産は3.1兆円に
3年前、Xiaomi(シャオミ、小米)の共同創業者である雷軍(レイ・ジュン)は、(アップルとサムスンに次ぐ)世界第3位の出荷台数を誇るスマートフォンメーカーである同社を、新たな方向性である電気自動車(EV)の製造へとシフトさせるとを発表した。今年3月、シャオミはバッテリー駆動のセダン「SU7」を価格21万5900元(約464万8000円)からで発売した。 中国の電気自動車市場は、自動車大手BYDが支配する非常に競争の激しい環境であるが、シャオミのセダン「SU7」はスポーティなデザインと魅力的な価格設定によって多くの顧客の注目を集めている。年間生産台数を10万台から12万台に増やしているにもかかわらず、顧客は車を手に入れるまでに最大8カ月待つ必要があることもある。 調査会社であるブルーロータス・キャピタル・アドバイザーズによる8月の報告書によれば、このセダンの粗利益率は15%であり、これは国内の競合他社であるニオ(蔚来)、エクスパン・モーターズ(小鵬汽車)、ジーカー(极氪)などが製造する同様の車種よりも高い。この高い利益率は、シャオミが既存の自動車部品のサプライチェーンを効率的に活用していることに起因している。 また、シャオミは2025年にSUVを発売する計画を立てていると報じられている。投資家たちはシャオミの電気自動車事業の将来に対して強い期待を寄せており、「SU7」の発売後、同社の株価は60%以上上昇している。この株価上昇によって、レイ・ジュンの資産は約80%増加し、199億ドル(約3兆1000億円)に達し、「中国の富豪100人」のトップ10入りを果たしている。
Yue Wang