「偏差値40未満→難関校」も!ここ30年での”中学受験”の変化の実態 受験環境や入試内容は大きく変化している
YouTubeチャンネル登録者数約10万人の受験指導専門家である西村創(はじめ)さん。「中学受験を考えたら、まずやっておきたいこと、知っておきたいことがあります」と語ります。 第2回は、「こんなに変わっているの!」と驚くこと必至の最近の中学受験事情について、お伝えします。(※本稿は『中学受験のはじめ方』を抜粋、再構成したものです) 【ランキング】「有名企業への就職に強い大学」トップ200校 中学受験の環境は、私たち親世代がまだ子どもだった頃と比べて、ずいぶん様変わりしています。
■学校偏差値の変化 昔と今の違いとして、学校偏差値の変化が挙げられます。かつては入るのが大変ではなかった学校が、今では難関校になっているケースが多くあります。 たとえば、次の学校をご存じでしょうか? • 渋谷女子 • 鷗友学園女子 • 順心女子 • 戸板女子 • 洗足学園 この5校、30年前はどの学校も四谷大塚偏差値40未満でした。では、現在の四谷大塚偏差値はどうでしょうか? • 渋谷女子(現:渋谷教育学園渋谷)偏差値:男子66、女子69
• 鷗友学園女子 偏差値:61 • 順心女子(現:広尾学園)偏差値:男子59、女子61 同「医進・サイエンス」コース 偏差値:男子64、女子66 • 戸板女子(現:三田国際学園)偏差値:男子54、女子55 同「メディカルサイエンステクノロジー」コース 偏差値:男子60、女子62 • 洗足学園 偏差値:65 いずれも、現在は簡単には入れない人気校です。 逆に、この30年で大きく偏差値を下げた学校も少なくありません。このように、私たち親世代が受験した時代と今とでは、学校の偏差値が大きく変わっている事例が多いのです。
私が塾講師デビューをした約30年前は、中学受験をするなら、小4の2月、つまり新小5からの入塾が一般的でした。でも今は小3の2月、つまり新小4からの入塾が一般的です。さらに、小学1年生から生徒を受け入れる塾が大半です。 これは、ある大手塾一社が小2から生徒を募集すると、それまで小3から募集していた塾が「成績優秀層を他塾に取られる前に、うちも小2から募集しないと!」と考えて小2からの募集を始める。すると、また別の塾が「それならうちは小1から募集して、成績優秀層を集めよう」と考えて小1からの募集を始め、ほかの塾も小1からの募集を始める……という流れになって、どの塾も低学年から生徒募集をするようになったわけです。