【特別トーク】愛媛県・中村知事が語る「ゆく年くる年」きりたんぽ&じゃこ天を囲んで
“柑橘王国”の野望inフランス
-知事自らフランスへ飛んだ 「5月に河内晩柑のEU向けの輸出、トップセールスのために2泊4日の強行スケジュールで行きました。エッフェル塔の前で写真を撮る暇もなく、朝5時から夜までぎっちりと仕事だらけ」 -なぜ河内晩柑をEUに? 「営業本部の職員が動き回った。①は、EU最大市場がフランスのランジス市場というところで、ここしかないんだろうと。市場の中に鉄道が走っているくらい巨大。ここをヨーロッパの拠点にしようと。②の何が好まれるか。実はフランスの最高峰のシェフの方を招いて、色んな柑橘を食べてもらった。その国によって好まれる味覚が違うんで。その中で『これだ!』と選ばれたのが河内晩柑だったんです。ただ、その時にシェフに言われたのが『名前が長すぎる』『ヨーロッパの人は覚えられない』と。それで考えたのが『misho』(ミショー)というネーミングだった」 -成果は 「マクロン大統領の盟友でランジス市場のトップ・ラヤニ氏と市場で面会できた。ラヤニ氏と雑談する中で柑橘以外の商談も取り付けて、養殖魚のテスト輸出も決まった。河内晩柑の販路拡大への道筋を作った」 -今年は西日本豪雨から5年 「ミカン園地の復旧は9割は来たかなと思います。5年から10年の長い期間かけて園地を新しくする再編復旧も、いよいよ植栽が始まる。ただ、植栽して数年はかかりますから、再開するときにはより作業のしやすい、そしてとびきりの“新品種”を生み出せるように結びつけていきたいです。絶対に前よりも良くなったと言われるような結果を残したい」 -「新品種」と言うと 「紅プリンセスですね。10年前に県職員に『さすがにもう、紅まどんなを超えるのはできないよね』って何気なく言ったら、『作ってみます』と火を付けてしまった。数年経って報告があって『いけそうです』と。 どんなもの?って聞いたら、紅まどんなと甘平の子どもですと。『すごい!よくやった』って。それが南予の園地にいっぱい実ると復興の象徴になりますね」