46歳・独身男性「就職氷河期」に命からがら「ブラック企業」へ入社するも絶望→鬼の節約生活で「1億円」貯蓄→人気インフルエンサーに<節約のコツを聞いてみた>
どこを見渡しても物価高の昨今。節約を余儀なくされている方も多いのではないでしょうか? ですが節約生活は我慢の連続……、がんばっても誰が褒めてくれる訳でもなく、達成感もイマイチ、モチベーションを保つのが難しいですよね。そんなときは、先人の知恵を借りましょう。今回教えてくれるのは、就職氷河期にやっとの思いで就職するも、入社日にあまりのブラックさに絶望――初任給から収入のほぼすべてを貯蓄し、46歳にして「資産1億円」を築いた絶対仕事辞めるマン氏。著書から長期間にわたり節約をつづけるコツを教えてくれました。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
達成感が得られるルーティン
長期間にわたるFIRE貯金計画を立てて蓄財していると、やはり途中でダレそうになることもあります。時には10年も20年も日々の生活を律して貯金するわけですから、並大抵のことではありません。「自分がやっていることは何の意味もないのではないか?」と思えてヘコむこともあるでしょう。 そのため、私は日々の小さな達成感が得られるようなことを考え出して、チマチマとルーティンにしておりました。
「1マス 1,000円」貯金塗り絵
まずは貯金塗り絵です。2003年当時、まだ10万円すら持っていなかった駆け出しFIRE修行僧の私は、まず会社のパソコンのエクセルに100×100のマスを作りました。1マスを1,000円と見なして貯金を表現しており、日々貯まった分を黒く塗っていくのです。つまり、すべてが黒になったら貯金1,000万円ですね。 ただ、「給料が入ったら、一気に200個塗る」のようにすると、塗る日が少なく、通帳を見るのとあまり変わりません。そこで、1年間で貯められるであろう金額を平日の日数で割り戻し、退社時に毎日塗っていました。給料、ボーナス、運用の見込み益などのすべてを考慮します。 当初、私は1日12マスほど塗っていました。飽きがこないように何かの模様を作ることを小さな目標にしたり、陣地を2つ作って後日つなぎ合わせたり……。こうやって落書きが増えていきます。毎日10個ちょっとしか塗れないので、短期間では変化がわかりづらいです。 そこで、時々スクリーンショットでマスの画像を保存し、それらを比べて「貯金は確かに進んでいるなあ……」と実感していました。もっと細かく1マス500円にするとか100円にするとか、基準はなんでもよいですが、あまり細かくすると塗る行為自体が億劫になってしまいます。1マス1,000円くらいがちょうどよいです。また、想定される年間貯金額を1日に換算して毎日塗っていくと、実際の貯金額とズレが生じます。ここは時々補正しましょう。 なお、この方法は、SNSはおろかブログすら一般的でない、2003年当時の工夫です。貯金について他人と話すわけにもいかず、節目の金額が貯まっても褒めてくれる人などいない時代の話。だから、この貯金塗り絵で進むべき方向を見失わないようにしていました。今の時代なら、もっといい方法がネット上にあるかもしれませんね。 私自身、貯金塗り絵は最初の1,000万円までしかやりませんでした。それどころか、塗りきった日のこともよく覚えていないんですね。3年くらいかかった記念すべき達成の日の記憶もすっぽりと抜け落ちているのです。当時はめちゃくちゃ忙しく、うつっぽい気分がずっとつづいていた時期なので、脳が勝手に記憶を消してしまったのかもしれません……。残念です。
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