まだ間に合う! クルマの「3月決算セール」お得な交渉テク
――確かに。 渡辺 それが証拠に今回取材したセールスマンも、「手入れをしてあるクルマは、古くても好感を持ちます。逆に汚れた状態で査定に出されると、『日頃の整備も手抜きをしていたのではないか?』と疑います。 専門のスタッフが査定をしても、すべてを見抜けるワケではなく、お客さまのクルマに対する愛情は判断材料のひとつになりますね」と語っていました。 ――洗車重要! 渡辺 商談時に注意してほしいのは、好条件を追うあまり高圧的になる人がいること。商談はあくまで楽しくしたたかに進めてください。セール担当も人間です。賢く立ち回れば、黙っていても希望ナンバーやメンテナンス無料の話が出るかも!? ■値引きが拡大する3月決算の在庫車 渡辺 ここまで話をしてきてアレですが、決算期の好条件は3月末日までに登録(軽自動車は届け出)をする必要があります。 ――ということは、今から商談をスタートしても、3月登録に間に合わないのでは? 渡辺 そうとは限りません。特に大人気の軽自動車やコンパクトカーは、決算フェア用の在庫車をたっぷり用意している。販売店の幹部も、「在庫車はなんとしてでも3月中に売り切りたいので、本音を言うと、メーカーに新規発注する車両よりも値引き額を増やせます」と言っていました。 ――では、3月決算に間に合う狙い目のクルマはどれ? 渡辺 セダンはどれも納期が長いので却下しました。まず軽自動車はホンダのN-BOXです。設計も新しく満足度が高い。売却時の価格もいい。続いてコンパクトカーは日産ノート。在庫車も豊富。そしてミニバンは日産セレナで決まり。こちらも納期が短くて購入しやすい。 ――人気のSUVは? 渡辺 全般的に納期が長いですが、CX-5は人気車なのに販売店からは「納期は1ヵ月程度」との声が! 前後席や荷室が広く、2.2Lのクリーンディーゼルターボは、実用回転域の駆動力に余裕があります。軽油なので燃料代も安い! ――スポーツカーは? 渡辺 フェアレディZのように受注を停止している車種があり、納期も全般的に長い。その中でロードスターは比較的購入しやすいです。 ――3月決算に間に合うトヨタ車はないの? 渡辺 残念ながらトヨタは一部の車種を除くと軒並み納期が長いんです。一方、日産やマツダ、売れ筋の軽自動車は納期が短い。とはいえ、販売店によって在庫状況は異なります。欲しいクルマがあれば、今すぐ販売店に! 撮影/望月浩彦 山本佳吾 週プレ自動車班 写真/アフロ 写真提供/日産自動車 マツダ