【更年期世代特有の体臭とは?】女性の加齢臭の原因と3つの対策
「加齢臭」というと男性のものだと思っていませんか? 実は、更年期のころから女性も体臭が変化して、加齢臭と呼ばれるような臭いがしてくることがあります。そもそも加齢臭とは何なのでしょうか。今回は、加齢臭の原因や発生しやすい体の部位などを解説するとともに、すぐにできる3つの対策方法を紹介します。 <写真>【更年期世代特有の体臭とは?】女性の加齢臭の原因と3つの対策 ■加齢臭は男性だけのものではない 先日このようなご相談をいただきました。「夏の間、毎日暑くて汗だくでした。秋になっても暑い日はかなりの汗をかきます。汗をかいてしばらくすると、自分から加齢臭が…。ショックです。抑える方法はあるのでしょうか」(40代女性) 40代になるころから徐々に気になってくるのが、自分の臭いです。年齢とともに臭うようになる体臭、いわゆる「加齢臭」は男性のものだと思われがちですが、実は性別関係なく誰にでもあるものなのです。加齢臭は、一般的には「古本や枯れ草のような臭い」「油と青臭さが混ざったような臭い」と表現されます。今回は、その原因や対策について、解説します。 ■加齢臭は皮脂腺の多い頭皮などから発生しやすい 加齢臭の元となるのは、「ノネナール」という物質です。ノネナールは、皮脂に含まれる「パルミトレイン酸」という脂肪酸や「過酸化脂質(酸化された脂質)」などが酸化されたりすることで産生されます。 ■加齢臭対策その1:運動をして汗をかく 加齢臭への対策はただ1つ、「ノネナールを減らす」こと。つまりは、皮脂を酸化させないようにすることです。そのためにできる方法を3つ紹介します。対策その1は、運動です。運動をしたら汗をかきますが、この汗がポイントです。汗をしっかりかくことで、毛穴に詰まっている皮脂が排出されると、意外と臭いが収まることがあります。また、運動をすることで体内の余分な脂肪を燃焼することができます。脂肪の燃焼により、皮脂の分泌自体を減らすことにつながります。運動としては、有酸素運動がおすすめです。ウオーキングや軽いジョギング、バランスボールエクササイズなど、有酸素運動で汗をながすようにしましょう。目安としては、30分以上の運動を週2回以上行うのがおすすめです。 ■加齢臭対策その2:脂質の摂取を適量にして和食中心に 2つ目は、食事です。皮脂分泌につながる、脂分の多い肉類、揚げ物、スナック菓子など脂質の多い食品を控えましょう。食事としては、自然と脂質の摂取を抑えられる和食中心にするとよいでしょう。また、抗酸化作用のあるものを食べて、酸化を抑えるようにすれば、ノネナール生成の抑制につながる可能性もあります。ビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどが多く含まれる果物、ナッツ類、緑茶などを食事にとりいれてみることをおすすめします。 ■加齢臭対策その3:洗濯でしっかり皮脂汚れを落とす 3つ目は、洗濯です。洗濯をするときには、しっかり服の皮脂汚れを落とすようにしましょう。シャワーを浴びたり、体をきちんと洗っていても、服についた皮脂が落としきれていないと、服から臭いが発生してきてしまいます。皮脂汚れ専用の洗濯用洗剤もあります。また、重曹や過炭酸ナトリウムなどを使用する方法もあります。パッケージなどの使い方や注意事項をよく読んで試してみてください。 ■もしかしたら気にしすぎかも? 今回は、加齢臭対策を3つ紹介しました。ただし、実際には臭わないにもかかわらず、悩んでいる方もいます。本当は臭っていないのに「私は臭いかもしれない」と思い悩んでしまう「自臭症」という病気です。一般的には、ほとんどの人は、他人のにおいはさほど気にしないものです。常識の範囲内で清潔を保つことはもちろんですが、あまり気にしすぎないこと、ストレスをためすぎないことも大切です。ただし、どうしても気になる場合は、医療機関を受診してみることをおすすめします。 ライター/永田京子 NPO法人 ちぇぶら代表理事、更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ3万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。
永田京子