テールデザイン変更＆装備充実化 特別な「90周年モデル」も

　日産は2024年6月20日に、コンパクトSUV「キックス」の改良モデルを発売します。 　 　人気ジャンルであるコンパクトSUVの主力モデルとして展開されているキックスですが、どのような点が改良されたのでしょうか。 【画像】超カッコイイ！ これが「新キックス」です！ 画像で見る（50枚）

新「キックス」登場 変化した点とは

　キックス（KICKS）は2016年5月にブラジルで登場しました。南米、北米や東南アジア地域でも展開する日産の世界戦略車のひとつです。 　日本ではフロントフェイスが変更されたマイナーチェンジモデルが投入されており、2020年6月に発売。日本向けモデルはタイ生産の輸入車となっています。 　キックスは市街地でも扱いやすいコンパクトなボディサイズに、日産の最新デザイン「Vモーショングリル」や「フローティングルーフ」を取り入れ、力強さとスタイリッシュさを表現。大型モデルのような存在感を示しています。 　インテリアでは、モダンなベージュや上質なブラウンなどのカラーを用意するとともに、ダブルステッチを施したソフトパッドのインパネや合成皮革のシートを装備するなど、コンパクトSUVのクラスを超えた高級感のある仕立てになっています。 　ボディサイズは全長4290mm×全幅1760mm×全高1605mm、ホイールベースは2620mmです。 　パワートレインは、1.2リッター直列3気筒エンジンにモーターを組み合わせる「e-POWER」を全車で採用。低燃費と走行性能を両立しています。なお、駆動方式はFFと4WDのどちらも用意します。 　安全装備では、先進運転支援システム「プロパイロット」を全車標準装備し、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱防止支援なども装備しています。 　今回の改良では、「インテリジェント アラウンドビューモニター（移動物検知機能付）」を全車標準装備とすることで、安全性能の向上を図っています。 　エクステリアも変更され、従来型に設定していた「スタイルエディション」グレードに専用装備されていた「バックドアフィニッシャー（LEDリヤコンビネーションランプ一体型デザイン）」を全車で採用。 　このバックドアフィニッシャーは、左右のテールランプをつなぐように装着されるガーニッシュで、真一文字のようなデザインとすることでリアまわりの印象をスタイリッシュに仕上げています。 　インテリアでは、ステアリングの素材にスムースレザーを用い、滑らかな握り心地を実現。上質さを高めています。 　さらに、日産の創立90周年を記念する「90周年記念車」がラインナップに追加されています。 　電動車を象徴するというカッパー（赤銅）カラーのアクセントを、ルーフレールやフロントグリルなどのエクステリア各部に配したほか、ブラック×カッパーストライプの専用ドアミラー、ガンメタリックの専用17インチアルミホイールを装備し、上質なイメージを高めています。 　インテリアでは、ダブルステッチと「90th Anniversary」のタグをあしらったブラックの合皮と織物のコンビシートを装備したほか、ステアリングヒーターやインテリジェントルームミラーを備えるなど、装備の充実化と特別感を演出しました。 　なお、従来のスタイルエディションは廃止となりましたが、ブラウンカラーの内装は「X ツートーンインテリアエディション」で引き続き選ぶことができます。 　また、従来から設定されているカスタムモデル「AUTECH（オーテック）」も改良され、新色の設定とスムースレザーのステアリング装備などが図られました。 　キックス 改良モデルの価格（消費税込）は308万3300円から370万400円です。 ※　※　※ 　2024年3月に北米で2代目キックスが世界初公開され、今夏の発売が予定されています。 　大幅なデザイン刷新に加え、現行モデルよりも質感が高まったことで注目されていますが、現在のところ、この新型キックスに関して日本投入のアナウンスはされていません。 　現行キックスは日本では発表から4年遅れで投入されたため、モデルライフとしてはまだ4年目ということもあり、新型の投入はしばらく先になるとみられます。 　その一方、日産関係者によると「投入するならばe-POWERモデルになる可能性が高い」としており、発表当初のガソリンモデルに加え、今後e-POWERモデルが追加されれば国内投入に向けて何らかの動きがある可能性も高いとみられます。