「不採算が理由ではない」山形屋サテライトショップ姶良、25年3月閉店 事業再生ADR成立後、初の資産売却へ 山形屋
経営再建を目指す鹿児島市の山形屋は26日、山形屋サテライトショップ姶良(SS姶良、姶良市西宮島町)を2025年3月30日に閉店すると明らかにした。私的整理の一種「事業再生ADR」が成立した5月以降、資産売却が絡む動きは初めて。日南山形屋(日南市)は百貨店事業から撤退、25年3月1日からはギフトショップとして営業を続ける。いずれも事業再生計画の一環。 【写真】山形屋サテライトショップ姶良の場所を地図で確認する
SS姶良は1995年11月、サービス向上と市場拡大を目的にオープン。ギフト商品を中心に衣料品や雑貨、食品などを扱う。閉店は資産売却による財務の健全性向上と、従業員など経営資源の集約が狙い。敷地(2158平方メートル)は売却予定で、購入先や建物の取り扱いは未定。 山形屋によると、不採算が閉店理由ではなく、近隣に国分山形屋や山形屋ストア加治木店などがあり、グループ会社で顧客の利便性維持ができると判断した。山形屋が雇用する従業員は、グループ内で配置転換する方針。県内の小型店は同じ形態のSS谷山のほか、ギフトショップ6店舗があり、現段階で閉店の予定はないとしている。 4階建ての日南山形屋は「宮崎山形屋ギフトショップ日南店」に名称を変更する。1階にあるグループ会社のスーパーは2月末で閉店。同月中旬から改装に入り、1~3階にある売り場を1階に集約、3階の体操教室のみ2階に移す。店舗のコンパクト化で黒字維持を図る。
宮崎山形屋(宮崎市)関連では、近隣にある6階建ての「インテリア館」(敷地963平方メートル)を26年初めにも売却する方針。 宮崎県内ではADR成立前の23年4月に「宮崎山形屋ギフトショップ延岡」、24年1月に「宮崎山形屋イオンモール宮崎店」が契約満了などを理由に既に閉店している。
南日本新聞 | 鹿児島