「スタートボタンを押せない…」美麗グラフィックに震えた「スーパーファミコン世代のゲームオープニング」
■流れるようなアニメーション…躍動感あるキャラに見入ってしまう『ストリートファイターZERO2』
1996年12月にカプコンから発売されたのが、アーケードから移植された『ストリートファイターZERO2』だ。 1992年に『ストリートファイターII』が移植されてから、アーケード版も含めて空前の大ヒットを飛ばした『ストII』のアレンジバージョンで、当時高校生以上だった筆者世代も熱中したゲームである。 オープニングは勢いのあるタイトルコール後、燃えさかる炎のなか背中を見せる豪鬼とタイトルロゴが重なる演出から始まる。そして春麗の華麗なパフォーマンスに続き、その後各キャラが順番にグループになって登場するのだ。流れるようなアニメーションのなか、躍動感に溢れたキャラたちのパフォーマンスは見応え十分だった。 筆者が好きだったザンギエフとダルシムはアーケードの『ストリートファイターZERO』では未登場だったが、『2』では見事に復活。ダルシムの首を真横に傾ける独特の仕草が、なんとも可愛らしいではないか。 また「もはやボスか!?」というほどにカッコよく登場するサガット。さらにその直後、因縁の相手となるダン(火引弾)が飛び蹴りを決める描写もあり、胸が高鳴った。ただ当時はダンの父親がサガットに殺されていたとは知らず、「派手に登場するあのピンクの道着は誰なんだ!?」と思ったことを覚えている。 迫力のあるオープニングの演出も秀逸で、なおかつゲームも面白く、スーファミ後期の作品だけに長く遊んだソフトだった。 さて、ここで紹介した作品はオープニングだけでなく、内容も素晴らしい名作ばかりだ。これら以外にも『ロマサガ3』や『ドラクエ6』、『クロノ・トリガー』など、見入ったオープニングはたくさんあった。ファミコンからスーファミへと性能が上がり、映像とともに非常にワクワクさせてもらったものである。
ジャッキー