志摩市の海女が旅行会社で営業活動!新プラン候補「海女の手作りランチ」の“中身”とは?
三重県志摩市の海女たちが、地元の観光資源を守るべく、観光産業へ新たな一歩を踏み出しました。
長年にわたり、伝統的な漁法を守り続けてきた志摩市大王町船越地区の海女たち。2022年からスタートした観光プログラムでは、観光客に向けて実際に海女の潜る姿を披露したり、海女小屋で漁の話を伝えるなど、“海女文化”を継承するべくさまざまな取り組みを行ってきました。 伊勢志摩ツーリズムによると、同プログラムは開始から2年間で約900名が参加。観光を通して体験できる、“海女とのふれあい”は国内外の観光客から大きな関心を集め、三重県を代表する観光コンテンツへと成長しました。 一方で、海では近年の地球温暖化の影響で海水温が上昇。漁獲量の減少や海藻の枯死など深刻な問題に直面しています。
そんな地球温暖化による海の環境変化に立ち向かうべく、志摩市の海女が新たな観光プラン「海女の手作りランチ」を旅行会社へプレゼンテーション。地元で獲れた新鮮な魚介を使用したお弁当を持参し、観光プランについて企画担当者へ自ら説明を行いました。 観光客との交流を通して、観光客から「観光客向けのレストランには行きたくない」、「自然の中で海を見ながら寛ぎたい」、「地元の人と同じものが食べたい」などの声を多く聞いてきたという海女たち。そんな声に応えるべく誕生したのが、新プラン「海女の手作りランチ」。“観光客の皆様に新鮮でおいしい食事を提供したい”という、海女たちの思いが込められています。
海女が漁で獲ってきた新鮮な貝類や海藻、志摩の海で水揚げされた魚を地元の味付けで調理した料理がたっぷり詰まった「海女の手作りランチ」。プレゼン時には、ヒオギ貝とシイラのフライ、サザエとトコブシの煮物、てこね寿司、ところてんなど9種類の献立によるお弁当の中身が紹介されました。伊勢志摩ツーリズムによると、実際のツアーでは、このお弁当にアツアツの焼貝、船越産の干物、あおさの味噌汁がセットされる予定なのだそう。