綱啓永&久保史緒里、ドラマ「未来の私にブッかまされる!?」撮影中は「優しさに救われています」
綱啓永がNHKドラマ初主演を務める夜ドラ「未来の私にブッかまされる!?」が、10月7日にスタートした。 【写真を見る】綱啓永と久保史緒里が語るお互いの印象は? 市役所職員の五十嵐頼人(綱)は、恋人の筒井凜(乃木坂46・久保史緒里)にプロポーズをしようと決心。ある場所で待っていると、凜ではなく謎のオジサン(高橋克典)がやって来て「プロポーズを中止しないと、大失敗の人生を送ることになりますよ」と言われる。オジサンは30年後の自分だと主張していて...。 演じる役柄の魅力は?お互いの印象は?詳しく話を聞くべく、綱と久保にインタビューを行った。 ――それぞれが演じるキャラクターの魅力を教えてください。頼人は、オジサンと出会うことで、次第に押し殺していた夢や過去の仲間たちと向き合う役柄です。 綱「この作品は、個性豊かなキャラクターがいっぱい出てくるんですけど、そのなかでも頼人は一番ナチュラルで、いい意味で普通の役。ただ『頼れる人』と書いて頼人というのもあって、高専時代はロボコン部のリーダーでした。普段はナヨナヨしているように見えるけど、どこかで頼れるところがあるんです。あと、個人的には、30年後の自分と絡む頼人がすごく好きです(笑)。克典さん演じるオジサンとは同じ人間なので、クセなどを相談しながら作っていて...克典さんを真似するのが日常となっていますね」 ――久保さんはいかがですか?凜は変わっていく恋人・頼人に戸惑いつつも、自分の人生と向き合っていきます。 久保「凜ちゃんはすごく思いやりのある子です。頼人くんや周りにいる存在だけでなく、誰かが思っている感情とか住んでいる地域とか...人だけでなく目に見えないものに対しても愛情を持って接しているのが魅力的だなと思います。心のうちに秘めたものがありつつも、それを表に出さずに行動しているのですが、ちゃんと凜ちゃんも考えていて...。話が進むに連れ、彼女のなかで沸き起こった感情に正直に進んでいくのもひとつの見どころだと思います」 ――綱さんは、高橋さんと同じ役を演じておられますが、お芝居の面や撮影以外の部分で刺激を受けたところはございますか? 綱「克典さんには毎シーンすごく刺激を受けています。台詞のないところでもすべて間を埋めてくれるのは克典さんで、僕はそこに乗っかるだけでいい。いつか自分も克典さんのようにならないといけないな、と思うんですよね。あと、僕が現場で疲れた表情をしてしまった瞬間があったんですが、そのとき克典さんから『啓永、大丈夫か。疲れるよな。それが主役の宿命だからな』との言葉をいただいて...。克典さんからしたらなにげなく言ってくださった言葉なのかもしれないけど、僕からしたらすごくその言葉が響いて、『頑張らないと!』と思いました」 ――そんな綱さんの座長っぷりはいかがですか? 久保「こんなにも皆さんから愛される座長はいないなと思います。綱さん自身が各部署のいろんな方々とコミュニケーションをとってくださるので、頼人くんがいる現場って和やかな感じがしますね。私は疲れている姿をあまり見せずにやっていらっしゃる印象で、すごいなと思っていたので、みんなから愛されるだけでなく、ついていきたくなる座長だなと思いました」 ――お互いの印象を教えてください。 綱「ヒロインというのもあって、凜ちゃんが現場にいると、なんとなくみんなのテンションが高いなって思います」 久保「そうなんですね(笑)」 綱「お芝居も本当に素敵でとにかく真面目。常に一生懸命やっているので、そういう姿はすごく刺激を受けますし、『頑張らないとな』と思います。あと、僕がちょっと疲れた態度を出したとき、謝っても『頑張っているんだから』と肯定してくださるんですよ。僕も含め、皆さんにも前向きな言葉をかけてくれるので、申し訳ないと思いつつも、感謝の気持ちでいっぱいです」 久保「先ほど話した愛される座長の話で言うと、全員が綱さんのことを好きだからこそ、現場が楽しく回っているんだと感じますし、現場の良い空気感は綱さんのお人柄によって完成されているのではないか、と思うほど素敵な座長です。私が考え込んじゃう時間帯もあるんですけど、そういうときも一番に気づいてくれて声をかけてくださるんです。座長の優しさに救われていますね」 ――本作の主題歌はSEVENTEENさんの「消費期限」です。ドラマのなかで流れるこの楽曲を聴いて、どんなことを感じましたか? 綱「バラード曲なのですが、編集で登場人物の心情に合わせてうまく主題歌を流してくださるので、映像だけで見るよりも『消費期限』がかかるだけでより切なくなって、より感情移入できるのはすごくいいなと思いました。作詞をされているWOOZIさんのメッセージでは『感情の消費期限に悩む気持ちを歌詞に表現しました』と書かれてあって...『なんだそのスゴいワードセンス!』と思いました(笑)」 久保「この作品でこのタイトルだったので、バラード曲は意外でしたね。撮影しているときは『ブッかまされる』シーンが多いから想像がつかなかったんですけど、このドラマって、一人ひとりの心情を追ってみると、みんないろんなものを抱えているんです。この曲がより登場人物の気持ちを表現しているなと思いましたし、毎回流れるタイミングも絶妙で、今後も楽しみです」 ――頼人は「失敗できない」プロポーズをする日にオジサンと出会います。おふたりも数ある「失敗できない日」があったと思いますが、そのなかでも印象的な日はございますか? 綱「たくさんありますけど、今パッと思いついたのは、この世界に入るきっかけとなった『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』の最後のステージです。特技披露で練習したサックスを吹いたんですけど、そのときが一番失敗できない瞬間でしたね。今は緊張感がありつつも、当たり前のように人前に立っていますが、当時は人生で一番緊張した日だったと思います。無事にノーミスで吹くことができました」 久保「私はとある舞台ですね。すごく大事なシーンで、必要だった小道具がなかった日があったんです。それがないと成立しないものだったので、本当に焦りました。当時は、絶対に失敗できないプレッシャーも感じていたので、なんとかやり終えてホッとしたのを覚えています」 ――オジサンのように過去に戻れるなら、いつ頃でそのときの自分に何と言いたいですか? 綱「生まれてから25年間まったく悔いがないのですが、強いて言うなら、高校時代ですかね。理由は人生を楽しんでいたからです(笑)。今も楽しんでいますけど、あの当時は一番青春だったというか...。何も考えずにカラオケに行ったり、ボーリングに行ったり、友達と過ごしていたあの時間というのは、今考えたら『もっと大切にすれば良かったな』と思うんです。今でも地元のメンバーとはすごく仲が良くて、よく遊ぶんですけど、あの時代に戻れたら、あのメンバーとの思い出を胸に刻むように、と伝えたいです」 久保「乃木坂46のオーディションを受けるタイミングですね。自分はもともとこの世界にすごく興味がありました。いろんな道があるなかで、自分が好きだった乃木坂46を選んで、運良くこの世界に入れたんですけど、過去の自分に戻っても絶対乃木坂46のオーディションを受けてもらいたいです。今回のドラマは、未来から来て過去を変えたいお話ですけど、私はもう1回同じ道をたどる助言をしたいなと思います」 取材・文=浜瀬将樹 撮影=MISUMI スタイリスト=三宅剛
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