【リテールメディアの現在地は?】ZOZO 山口本部長 田代氏「データ活用やメニュー拡充で広告収入115億円へ」
購入直後に「親和性の高い商材」を表示
──2023年10月に開始した、商品購入後に表示するページを活用した「ディスプレイ広告」とはどのようなものか? 田代:商品の購入直後の画面で、ユーザーに親和性が高い商材を表示する。満足度が高い瞬間に「これを伝えたら生活が豊かになるかも」とわくわくするような追加情報を届けることで、広告の効果を高める狙いだ。 山口:「ZOZOAD」は、欲しいもののイメージがついている状態で検索するため、購入の後押しとなる役割を担っている。対して「ディスプレイ広告」は、実店舗で例えると、店の去り際にスタッフが「そういえばここのランチおいしかったよ」とファッションに関係ないちょっとした情報を付け足すイメージだ。 「どのタイミングで何を伝えるのが顧客にとって良いか」を常に探求している。 ──今後の展望は? 田代:他社にあってもZOZOにはまだないメニューもある。これからも幅広いニーズに応えるメニューを開発し、広告主の幅を広げたい。 山口:115億円という大台を目指す上で、今年度は節目になると思う。広告サービスとして後発であることから今は道半ばで、やれることはまだ多い。 カスタマージャーニーの中で、広告としてできることをこれからも模索していく。そのためには、ユーザーの行動やリアクションを丁寧に見ていくことが大切だ。ユーザーファーストの姿勢で基盤を強くし、事業を伸ばしていきたい。
日本ネット経済新聞