無罪判決が確定した袴田巖さんの再審公判を傍聴した際に、裁判所が袴田さんの名前が入ったピンバッジを外すよう求めた行為は違法だとして傍聴人と弁護人が国に賠償を求める訴えを起こしました。 訴えを起こしたのは袴田巖さんの支援者で再審公判を傍聴した清水一人さんと弁護団の小川秀世 事務局長などあわせて3人です。 訴状によりますと、清水さんは静岡地裁の職員から袴田さんの名前が入ったピンバッジを外すよう命令されたほか、着ていた服にデザインされた「HAKAMADA」の文字も粘着テープで隠すよう指示されました。 法律では法廷で裁判所の職務執行を妨げるものか不当な行為をしたものに対し裁判官が命令や措置を講じる「法廷警察権」が認められています。 清水さんたちはそうした行為は何もしていないとしてそれぞれ110万円の損害賠償を国に求めています。 原告・清水一人さん： 裁判所が言うように何かこれをもって運動をしたり自分たちの意思表示をしようというバッジではない。裁判を傍聴する権利を非常に狭めてきた。 そういうことに対しては問題にしていかないといけない 静岡地裁は「裁判に関わることなのでコメントは差し控える」と説明しています。