【大分】大分大学発“竹素材” 宇宙での利用が前進
大分朝日放送
こちらは、大分大学で開発された「竹セルロースナノファイバー」と呼ばれるものです。 この素材が、宇宙空間において有機性のガスを放出しないことが実証されました。 宇宙における竹の利用の可能性が広がります。 「竹セルロースナノファイバー」は、竹の繊維から抽出した純度の高いセルロース素材です。 大分大学理工学部の衣本研究室で、製造工程が開発されました。 軽く、強度が高いことから、宇宙での利用を目指して、JAXA・宇宙航空研究開発機構や静岡大学とともに共同研究が進められています。 人工衛星など大気圏の外で活躍する“宇宙機”には、プラスチックや接着剤が使われますが、それらはアウトガスと呼ばれる有機性の気体を放出し、観測の精度を低下させる課題があります。 今回、共同研究で、竹セルロースナノファイバーからはアウトガスが発生しないことが実証されました。 (大分大学 理工学部 衣本太郎教授) 「化学処理をせずに作ることで有機物のガスがでない」 実証結果は世界で初めて得られたものとして国際的な論文誌に掲載。 宇宙での竹の利用を目指し、熱に対する反応などさらに研究が進められます。