日英首脳会談 経済版「2プラス2」新設で合意 貿易・経済安保推進
石破茂首相は18日（日本時間19日）、訪問先のブラジル・リオデジャネイロで英国のスターマー首相と約20分間会談した。外務、経済閣僚による協議の枠組みである経済版「2プラス2」を新設し、貿易・経済安全保障の協力を推進することで一致した。 日本が経済版2プラス2を設けるのは米国に次いで2カ国目。日本側は外相と経済産業相、英国側は外相と貿易相が担当する。両首脳は「力強い経済成長の実現は両国共通の優先課題」であることを確認した。 重要物資の供給先を多角化し、紛争や感染症などの有事でも持続可能な経済体制の構築に共通して取り組む。関税引き上げなどの保護主義的政策を掲げるトランプ米次期大統領への対応で、自由貿易を推進する立場から連携を強める狙いもあるとみられる。 英国はインド太平洋への関与を強めている。英国が新規加盟した環太平洋パートナーシップ協定（TPP）は12月に発効する見通し。日本は次期戦闘機開発でも英国、イタリアとの3カ国共同開発に着手している。両首脳は会談で「意義の高い具体的協力」が進んでいることを歓迎し、力強く推進していくと申し合わせた。【リオデジャネイロ村尾哲】
