【婦人科医・吉形玲美さん(50)の更年期ストーリー】自身の閉経年齢を予測し、更年期症状を予防中
更年期障害予防につながる生活の工夫をしましょう
数値を測ること以外で行っている更年期障害の予防は、次の3つ。 ①エクオールのサプリメントを飲む。 「自分が監修した『エクオールN/ラクトビオン酸』を43歳から飲み続けています」 ②運動習慣をつけて、筋肉を落とさないこと。日常では「よく歩く」。 「多忙を極めていた40代前半はタクシーばかり使っていたのですが、帰宅時だけ1駅歩く、スーパーは遠いほうに行く、エスカレーターではなく階段を使うなど。そして週1~2回、趣味の社交ダンスを続けています」 ③肉より魚を多く食べる。 「若い頃はジャンクフードもたくさん食べていましたが、今は揚げ物は控え、食事は魚料理中心に。刺身やカルパッチョ、ホイル焼きなどは、簡単でおすすめです」 今、目立った更年期症状はないが、患者さんと接する中で思うのは、更年期は「自分のライフスタイルを見直すとてもいい時期」ということだと吉形先生。 「エストロゲンは減りゆくけれども、それを生かすか、生かさぬかは自分次第。更年期症状というサインが出ても生活を見直さず、それまで通りでいたら、老化のスピードは加速するばかり。男性とは違い、女性は体の変化の目安があるのですから、知識があれば手段を取ることはできるのです。 高価な酵素やサプリ、健康食品に走る前に、お金をかけずともできる予防はたくさんあります。そういう意味でも更年期を前向きにとらえて、自分でできることをまず、ライフスタイルに取り入れていただきたいですね」 【話してくれたのは】 吉形玲美さん 産婦人科医、医学博士。浜松町ハマサイトクリニック特別顧問。大学病院で医療の最前線に立ち、女性医療・更年期医療のさまざまな臨床研究にも数多く携わる。女性予防医療を広めたいという思いから、現クリニックへ。更年期、妊活、月経不順など女性の体のホルモンマネジメントが得意。著書に『40代から始めよう! 閉経マネジメント』(講談社) 構成・原文/井尾淳子