島田麻央がシングル史上初の4連覇「1番緊張する大会で優勝できて嬉しい」 男子は“三冠王”掲げる中田璃士が逆転で初優勝【全日本ジュニア】
11月15日から17日に行われたフィギュアスケート・全日本ジュニア選手権(会場:ひろしんビッグウェーブ)。 【写真を見る】全日本選手権へ推薦出場を決めたジュニアの男子・女子選手たちの演技&表情 女子は、島田麻央がシングルでは史上初となる4連覇、男子は中田璃士が初優勝を果たした。 この大会で女子は前回大会3位表彰台でシードの島田麻央を含む上位8名、男子は上位8名、そしてペアも唯一の出場となった清水咲衣・本田ルーカス剛史組が12月に開催される全日本選手権に推薦された。
【女子】島田麻央が4連覇
女子は前回大会3位表彰台でシードの島田麻央を含む上位8名が推薦された。 優勝したのは、島田麻央。シングルでは史上初の4連覇、ジュニアでは26連勝と記録を伸ばしている。 ショートはノーミス72.69点で今季ベストとわずか0.42点差の高得点で首位発進する。 そして翌日のフリーでは、観客からも注目されていた冒頭の3回転アクセルを見事成功させるが、次の4回転トゥループは転倒してしまう。 しかしその後は安定した演技を披露。スピンはすべてレベル4を獲得し総合得点も唯一の200点以上の201.32点。ジュニアでの連勝記録を26に伸ばし、シングルでは初の4連覇を達成した。 「1年の中でも特に1番緊張する大会で、すごく緊張したんですけど今シーズンもこうやって優勝出来てすごく嬉しいです」 次なる期待は12月に行われる前人未到となるJr.グランプリファイナル3連覇と、全日本選手権でシニアの大会での初優勝だ。 憧れの浅田真央さんも全日本初優勝は、現在の島田と同じ高校1年生。2024年師走、令和の“マオ”の連勝記録更新と、12月の活躍を期待したい。 2位は去年13位から大きく順位を上げた和田薫子。 ショートは1番滑走ながら大きなミスもなくすべてのジャンプを降り、和田特有の逆回転のスピンも披露し、66.40点で2位に。 フリーは、『タイタニック』の曲に乗りながら冒頭の2回転アクセルと3回転ルッツ―3回転トゥループを成功させるが、徐々にジャンプのミスが目立ち大きく加点できなかった。 しかしスピンはすべてレベル4で、演技後には山田満知子コーチと長い抱擁を交わし、会場から温かい拍手が送られた。フリーは4位ながら総合で見事2位となり、初の表彰台となった。 3位は去年2位表彰台の櫛田育良。 ショートは冒頭の3回転ルッツ―3回転トゥループが回転不足などで減点となったが、以降は長い手足を生かした演技でノーミスの演技。64.54点と自身の今季ベストに近い点数で3位となる。 フリーは去年と同じ、『星の王子さま』の赤色のバラとなって演技。 冒頭の3回転ルッツ―3回転トゥループを降りると、その後は大きなミスなくジャンプを降り、ステップシークエンスは加点1.5点と最も高い評価を受ける。 フリーは124.98点で1位の島田と3.65点差の2位。総合でも3位となり、2年連続の表彰台となった。 4位は中井亜美。 昨季ケガに苦しみ、リベンジに挑んだ全日本ジュニア。 「去年の悔しさがフラッシュバックしていた」ようだが、強い気持ちで滑り切ったショートは5位。フリーは冒頭の3回転アクセルで転倒してしまい、2本目は回避した。 全日本では2年前に成功した3回転アクセルを2本投入なるか。 5位は上薗恋奈。 昨季鮮烈な全日本デビューを果たした上薗。今季はジャンプに苦しむも、本番では強さを発揮する。 ジャンプのミスが響き10位となったショート。フリーでは持ち前の感情溢れる表現力で会場を魅了した。ジャンプも全て着氷し総合5位に順位を上げた。 憧れの浅田真央さんが滑った『鐘』を全日本で披露する。 6位は村上遥奈。 昨季ケガに悩まされたこともあったが、ショート・フリーともにベストな演技を披露した。 フリーでは伸び伸びと楽しそうに村上らしさ溢れる『ムーラン』で、3年連続3回目の全日本出場を勝ち取った。 7位は岡万佑子。 北海道出身で今季木下アカデミーに移籍し大飛躍した。 抜群の柔軟性を生かしたフリーの『クレオパトラ』で観客を魅了する。強い気持ちで挑んだ3回転アクセルは、転倒してしまったが、初の全日本に出場となった。 8位は岡田芽依。 去年14位に終わった全日本ジュニア。今季ジュニアGP初派遣で表彰台入りし、西日本選手権2位と急成長し、満を持して挑んだ。 極度の緊張に包まれたというショートでは、ミスが続きまさかの21位でキスクラでは涙を流していた。 しかしフリーで意地を見せた岡田は、『マレフィセント』を力強く表現し、今季の岡田らしい質の高い演技で、フリーは124.79点で3位に。 総合8位と大幅に順位を上げ、劇的な展開で全日本出場を勝ち取った。 【女子】 1位 島田 麻央(木下グループ)201.32点 2位 和田 薫子(グランプリ東海クラブ)190.17点 3位 櫛田 育良(木下アカデミー)189.52点 4位 中井 亜美(TOKIOインカラミ)180.83点 5位 上薗 恋奈(LYSインカラミ)180.69点 6位 村上 遥奈(木下アカデミー)177.59点 7位 岡 万佑子(木下アカデミー)176.78点 8位 岡田 芽依(名東FSC)174.51点