「知らない星に16日間も!?」『銀河鉄道999』停車時間が長すぎる星で起こった「驚きのエピソード」
■【番外編】2日間で300年の年月が流れる「重力の底の墓場」
最後は番外編として、とんでもなく時の流れが速い場所に遭遇したケースを紹介したい。 コミックス3巻「重力の底の墓場」にて、“死の海域サルガッソーのようなところ”と呼ばれる重力の底に脱線して落ちてしまった999号。 そこには2日前に脱線し遭難した機関車があり、内部に入ってみると乗客全員が白骨化していた。この列車のなかはものすごい速さで時間が流れており、たった2日間で約300年もの時間が経過していたのだ。 その後、時間を操る謎の女性・リューズが登場し、鉄郎は彼女の家に無理やり連れていかれる。機械の体をあげるからここで一生一緒に暮らそうと言われるものの、鉄郎は「ぼくの未来や運命は 自分で決めたい!!」「そのために死んでも後悔はしないぞ!!」と、リューズの提案を突っぱねるのであった。 鉄郎の漢気が分かるエピソードだが、やはり恐ろしいのはこの回での時間経過だ。脱線した列車内はものすごいスピードで時間が流れており、2、3分ほどそこに居ただけで実は34時間もの時間が経過しているとメーテルは解説している。 かつてアインシュタインは相対性理論で、移動速度が遅かったり重力が弱かったりすると時間は速く進むと提唱した。この回は、それを証明するかのように時間の概念が大きく覆されたエピソードであった。 停車時間の長い星で、さまざまな経験をした鉄郎。人の人情に触れ幸せな期間を送ったこともあれば、拉致されて記憶が消されそうになるなど、危険な目にも遭っている。 2週間以上の停車時間はとても長いうえ、停車する駅が経験したことのない宇宙の星ということを踏まえれば、その体験時間はさらに長く感じたことだろう。 鉄郎たちが経験した長期滞在は大変なものが多かったが、たまには2週間程度の休暇を取って旅行に出たくなるエピソードの数々でもあった。
でかいペンギン