【作業効率を上げるテク3選】メンタルをむしばむ仕事のキャパオーバーを防ぐには?
毎年10月10日は「世界メンタルヘルスデー」。1992年に世界精神保健連盟が定めたもので、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的として掲げている。
2024年の「世界メンタルヘルスデー」のテーマは、“今こそ職場でメンタルヘルスを優先しよう”。メンタル不調に影響する仕事のキャパオーバーやストレスを防ぐために、気を付けるべきことは何か? そもそもキャパオーバーしないために、どのように作業効率を上げて、プライベートな時間を確保すればよいのだろうか? 仕事で多くのプレッシャーがある中、メンタルケアをするためには自分の時間を確保し、健康な生活を送ることは必要不可欠。今回「グーグル」エグゼクティブ生産性アドバイザーを務めるローラ・メイ・マーティン氏が指南する、作業効率を上げるテクニックを紹介したい。
基本は“タスクは3つに絞ること”が前提
2024年4月に出版された『Uptime: A Practical Guide to Personal Productivity and Wellbeing』の著者で、プライベートでは3児の母(現在第4子妊娠中)でもあるマーティン氏は、子育て世代の働く女性が、そして働く妊婦が日々の作業に追われ、プライベートの時間が確保できない過酷な状態に置かれていることを、身をもって実感していた人物である。 今年9月、ビジネス特化型SNS「リンクトイン」のポッドキャスト番組『SPARKED』に出演した彼女は、「時間は有限。だからこそ本当に重要な優先事項、同時進行するタスクは3つに絞ることが鉄則」と視聴者に向けて語った。
「タスクは3つに絞ること」を前提にマーティン氏が実践する下記の仕事術を、作業効率の改善とプライベートの時間を確保するためのヒントにしてほしい!
【1】過去3週間のカレンダーを見直す
マーティン氏がまず著書で紹介しているのが、カレンダーを使ったスケジュール管理の徹底。おすすめは、過去3週間分のカレンダーを見直して、優先するべき3つのタスクに割いている時間を確認すること。 「カレンダーは嘘をつかない」と説明するマーティン氏は、「3つの優先事項以外のタスクに時間を使いすぎている場合、それを可視化することができる」と、カレンダーを見直すメリットを紹介している。これにより、自らが設定した優先順位に“本当に”沿ったスケジュールを立てることができるだけでなく、十分な時間が取れない約束に「ノー」と言える確信がもてるという。 ビジネスにおいて「ノー」と言うことは難しいシチュエーションもあるが、だらだらと不必要なスケジュールを立ててしまってはプライベートに時間が割けず、後ろ倒ししたスケジュールプランはそれを補うために睡眠時間を削り、結果メンタルに悪影響を及ぼしてしまうという負の連鎖に陥ってしまう恐れがある。自分が何を優先すべきかが分かることも大事だか、“何ができないのか/すべきでないのか”を明確にして「ノー」と言える確信をもとう!