【漫画】主人公にとって唯一の“家族”は人類の敵…お互いを守り戦うストーリーに「バチクソ面白い」の声
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、週刊少年チャンピオンにて連載中で7月8日に第2巻が発売される猫野八置さんの『灰色の陰陽師』をピックアップ。 【漫画】陰陽師の主人公と一緒に戦う“怪物”の可愛さに、夢中になる読者多数「きゅえ~」「可愛い」 2024年5月8日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、6,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響が寄せられた。本記事では、猫野八置さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。 ■主人公は、夜に人間を襲う“暮明(クラガリ)”を討伐する組織に所属しているのだが… この世には、人間を食い殺し世界を脅かす“暮明(クラガリ)”という存在がいた。そして、陽の光の下では生きられない“暮明”を討伐するため、丑三つ時になると公安の陰陽寮に所属する陰陽師たちが討伐に奔走していた。 その陰陽師の1人である物真鯖虎(ものまさばとら)には、組織に隠している秘密があった。鯖虎は隠れ家で“暮明”と一緒に生活していたのだ。“きゅえ”と名付けられたその“暮明”は、鯖虎が物心ついた時からずっと一緒にいる家族だ。両親が亡くなったときにもずっと側にいてくれて、きゅえがいたから前を向くことができた。きゅえは“暮明”だが、人間を食べたことはなく、鯖虎は共存できると思っていた。しかし、組織の人間はそうは思ってくれなかった。そして、ついに上司に“暮明”を匿っていることがバレて、隠れ家を突き止められてしまう。 “暮明に与する者は外敵と見なし処分する”という刑法に則り、鯖虎を処分しようとする上司。鯖虎は、きゅえを守るため抵抗を試みるが、絶体絶命のピンチに追い込まれてしまう。鯖虎はきゅえに「助けられなくてごめんな」と伝え、死を覚悟したのだが…。涙を流していたきゅえが突如、形態を変化させ、そのまま鯖虎を飲み込んでいく。一見、“暮明”であるきゅえが鯖虎を食べたように見えたのだが、それはきゅえと鯖虎の合体の瞬間だった。 それから鯖虎ときゅえは、人間も“暮明”も関係ない、2人にしか切り開けない道を進んでいくことになる――。 本作の投稿には、「バチクソ面白い」とストーリーを称賛する声の他、「きゅえ~」と“きゅえ”の可愛さに夢中になった人からのコメントも寄せられた。 ※主人公・物真鯖虎の“鯖”は、正しくは旧字体(魚に青) ■作者・猫野八置さん「自分のやりたい事や信念を貫ける人は、どんな形であれ格好いい」 ――『灰色の陰陽師』を創作したきっかけや理由などをお教えください。 最初は既存の物と、見たことの無い物を融合させて漫画を作ろうという所でした。 企画を立ち上げた当時は最近、陰陽師モノが無いなと思い作っていたのですが、多分皆さん考える事は同じで、自分の陰陽師の連載が始まる頃には四大少年誌全てで陰陽師漫画が始まっていました。 ――本作を描く上で、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。 キャラの芯がぶれない事と、主人公の善性、それと敵対する組織が悪ではないところです。 お互いの正しさがぶつかるからこそ争いになる、あとはもっと楽しく読んで頂けるようにもっと気を遣うべきだったと少し反省しています。 ――バトルシーンや主人公が合体した姿のかっこよさ、“きゅえ”の可愛らしさなど、見どころがたくさんある本作ですが、今回ご紹介している第1話の中で、猫野さんが特にお気に入りのシーンやセリフを理由とあわせてお教えください。 「それをやったの(は)きゅえじゃない」 というシーンです。太極図のマークの意味の一つには、沢山の黒の中にも白があり、沢山の白の中にも黒がある、というものがあります。化け物は化け物であるから罪であると断罪しようとする敵の組織と、それを咎める主人公のらしさと、上手く噛み合いが出来たかなとは思っています。 ――主人公は、所属していた“暮明(クラガリ)”を殲滅する組織に反旗を翻し、ダークヒーローになりました。猫野さんが感じるダークヒーローの魅力をお教えいただけますでしょうか。 諦めなくてはならない事や目を背けなければならない事、理不尽な事が多い世の中ですが、そんな中自分のやりたい事や信念を貫ける人は、どんな形であれ格好いいと思います。 ――今後の展望・目標をお教えください。 この作品が今後どんな形で進んでいこうと、この作品でしか描けないこと、この作品だからこそ描ける事はしっかり意識してこれからも物語作りに取り組んでいきたいです。 ――最後に、読者やファンの方へメッセージをお願いします。 読んで頂いている読者の方には感謝が絶えません。 これからも応援宜しくお願い致します。