高校生 キャラ考案 龍ケ崎市、トレカ商品化へ 関鉄竜ケ崎線モチーフ 茨城
茨城県龍ケ崎市と民間企業が地元高校生と共にトレーディングカード(トレカ)を制作する企画が今年も開かれ、高校生が考案したキャラクターがお披露目された。今後、クラウドファンディング(CF)を経て商品化され、市のふるさと納税の返礼品にも登録される予定。キャラは同市内を走る関東鉄道竜ケ崎線をモチーフにしており、高校生は「完成してうれしい」と話している。 トレカ制作は、若者の起業家精神の育成などを目的に2023年から始まり、今年は7人が参加した。職業を題材にした対戦型カードゲームを展開する教育支援・人材育成の「ギルドヒーローズ」(東京)や、CFのコンサルを担う「クラウドファンディングデザイン」(同県つくば市)の社員らが講師役を務め、デザイン技法や起業ノウハウなどを学んだ。関東鉄道竜ケ崎駅の見学や、駅員へのインタビューも実施した。 完成したキャラは「改竜ミコ」と「リュウニコーンとサキ」。改竜ミコは整備士で工具に変形する角を使い、車両などに最適な整備を施す。リュウニコーンとサキは、素早くどこにでも列車を運ぶことができるユニコーンと、車内の時間と空間を操って食材の新鮮さを保ったり、快適な旅を提供したりする駅員のコンビ。それぞれの設定も高校生が持続可能な開発目標(SDGs)の視点を盛り込みながら作り上げた。 お披露目会は11月3日、市役所付属棟で開かれ、完成したカードとキャラのパネルが登場した。改竜ミコの原案をデザインした県立竜ケ崎一高1年、市橋樟大さん(16)は「起業やビジネスに関われた」と充実した表情を浮かべた。リュウニコーンとサキを手がけた常総学院高2年、工藤莉麻さん(17)は「サキの髪の色をリュウニコーンのたてがみとそろえ、服装や持ち物にもこだわった」と笑顔。同じく手がけた県立竜ケ崎南高3年、佐藤和真さん(18)は「関東鉄道や市のPRにつながれば」と話した。 出席した萩原勇市長は「この経験を自信につなげて興味あることに積極的に取り組んで」、関東鉄道の渡辺敬史鉄道部長は「素晴らしいキャラを作っていただきありがたい。改めて(同線の)良さを知ってもらうきっかけになれば」とそれぞれ話した。 市によると、商品化への支援を募るCFを今年度内に立ち上げるという。
茨城新聞社