米沢市の伝統工芸「笹野一刀彫」 干支の置物作り最盛期 荘内神社では初詣の準備
山形放送
ことしも残すところ1カ月を切りました。こうしたなか、米沢市の伝統工芸笹野一刀彫で作る干支の置物作りが今、最盛期を迎えています。 米沢市内の工房で制作が進んでいるのは、来年の干支「巳」、ヘビの置物です。 市郊外の笹野地区では、伝統工芸・笹野一刀彫で作る干支の置物の制作が師走の風物詩となっています。「サルキリ」と呼ばれる専用の刃物を使い、材料となるコシアブラの木からヘビの形を切り出していきます。 鷹山7代目 戸田賢太郎さん「ヘビは長さもある生き物なのでヘビが体を折りたたんでいるようなヘビらしく見えるようにしている」 一刀彫の工房の一つ「鷹山」では、制作が最盛期を迎え、1日に20個ほどを仕上げています。近年は、県外からの注文が増加しているほか、若い世代の購入も増えているといいます。 鷹山7代目 戸田賢太郎さん「みなさんそれぞれ感じ方は違うと思うが笹野一刀彫という手作りで自然の素材で作っているものをゆっくり見ながら新たしい年を迎えてほしい」 ヘビの干支置物づくりは年が明けた1月中旬までが続く予定です。 一方、鶴岡市の神社では新年を迎える準備、縁起物づくりが始まりました。鶴岡市の荘内神社では神職に仕える巫女がヘビが書かれた絵馬を準備したり、ヘビの人形を破魔矢に取り付けたりする作業を行いました。 また、宮司は御朱印に手書きで神社の名前を書いて初詣に向けた準備を進めていました。 神社では破魔矢と熊手などの縁起物をおよそ5000体、御朱印を3200枚用意します。 荘内神社 石原 純一宮司「来年は乙巳といい乙という干支は草木がしなやかに伸びて行く意味がある。巳は生まれ変わり再生いろいろな逆境にあってももう一度立ち上がる。そういうような本当に良い年になるように心を込めて奉仕している」 縁起物作りは12月13日まで続けられます。 荘内神社では年明けの正月3が日で、およそ8万人の参拝客を見込んでいます。