【時系列でわかる②】イスラエルと「ハマス」武力衝突(12日~15日まで)
■10月13日 北京のイスラエル大使館員が襲撃される
イスラエルのメディアによりますと、北京のイスラエルの大使館員が何者かに襲われ、病院に運ばれました。容体は安定しているということです。 襲撃が起きたのは大使館内ではなく別の場所で、現在、背後関係など詳しい状況について調べているということです。 事件があったとみられる現場はイスラエル大使館からおよそ1キロ離れた場所で、記者がおとずれると、当局者とみられる人物らがすぐに立ち去るよう命じてきました。 13日はイスラム教の金曜礼拝が行われ世界各地で警戒が強まっていました。
■日本時間10月13日夜 双方の死者が2800人超に
パレスチナ保健省によると、ガザ地区の死者はこれまでに1537人に上っています。またイスラエル軍によると、ハマスによる襲撃やロケット弾攻撃などによるイスラエル側の死者は1300人に上っています。
■10月13日 レバノンのビデオグラファー取材中に死亡
ロイター通信の取材班が13日、レバノン南部でイスラエル国境付近を撮影していた映像には、突然、大きな爆発音がし、辺りが煙に包まれる様子が映されています。 ロイター通信は、当時、国境付近の映像を中継していたビデオグラファーのイッサム・アブダラさんが死亡したと発表しました。また、他にジャーナリスト2人がケガをしたとしています。AP通信は「イスラエル側の砲撃」が直撃し、他に4人のジャーナリストもケガをしたと伝えています。 この辺りではレバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」が8日以降、イスラエル軍と散発的な戦闘を繰り返しています。
■10月13日 安保理非公開会合でロシアが“人道的支援”決議案
イスラエルとパレスチナ自治区のガザの情勢が緊迫化する中、ニューヨークの国連本部では13日、安全保障理事会の非公開会合が開かれ、ロシアが理事国に、人道的支援のために人質の解放や停戦を呼びかける決議案を提示しました。 近く採決を目指すとしていますが、採択には15か国中、9か国の賛成が必要です。
■日本時間10月14日朝 衝突から1週間で双方の死者が3200人超に
イスラエル軍とイスラム組織「ハマス」の武力衝突は、14日で1週間を迎え、双方の死者はあわせて3200人を超えました。ハマスはイスラエル軍の空爆により、人質13人が死亡したとしています。 こうした中イスラエル軍は、「数日以内にガザで重要な作戦を行う」と発表し、ハマスが実効支配するパレスチナ自治区のガザ北部の住民、およそ110万人に対し、24時間以内に南部に退避するよう警告しました。日本時間の14日午前、期限を迎えるとみられ、近く大規模な地上侵攻に踏み切る可能性が高まっています。 また、ロイター通信などによりますと、イスラエル軍は13日、ガザ内で歩兵と戦車による地上攻撃を行ったと明らかにしたということです。今回の武力衝突で、地上攻撃の実施が明らかになるのは初めてです。イスラエル軍が今後、本格的な地上侵攻に踏み切った場合、多くの住民が戦闘の巻き添えになり、犠牲者が大幅に増えることが懸念されます。 一方、アメリカのブリンケン国務長官は、ガザから民間人が避難できる人道回廊の設置に向け、中東諸国と協議しています。ブリンケン長官は13日、「住民が危険から逃れ、食料や医薬品、水などの支援を受けられるようにする」と述べ、国際機関と協力して、ガザに安全地帯を設けることに取り組んでいると強調しました。