【在職老齢年金】リタイア後も働くと年金が減るの?働きながら受け取ると損かどうかをケース別に解説
在職老齢年金の年金カットを回避する方法
在職老齢年金は、働けば働くほど年金がカットされる制度なので、高齢者の方の就業意欲を削いでいるという見方もできます。 実際に減額されている方からすると、「これまでに保険料を納付してきたのに減額されるのは、納得できない」と感じるのも無理はありません。 在職老齢年金の年金カットを回避する方法として、「業務委託で働く」という手段があります。 在職老齢年金は「厚生年金保険に加入しながら働く人」が対象となるため、雇用関係ではなく社会保険に加入しない業務委託として働けば、在職老齢年金は関係ありません。 就業先で「雇用関係ではなく業務委託契約に変更して欲しい」という交渉を行う必要がありますが、65歳以降も年収が高い方であれば検討する価値があるでしょう。 例えば、先ほど紹介した例では毎月7万円の年金カットが行われ、年間で84万円損していることになります。業務委託に変えるだけで、年間84万円収入を増やせる、という見方もできます。 65歳以降になっても働く人は右肩上がりで増えています。今後リタイアする予定で、フルタイムで働く意志を持っている方は知っておくとよいでしょう。
まとめにかえて
在職老齢年金は、老齢厚生年金と給与収入を得ている人に関係する、年金の一部または全部がカットされる制度です。 受給できる厚生年金額が高い方や、65歳以降も高い水準で収入を得られる見込みがある方は、年金額に影響が出るかもしれません。 在職老齢年金による年金カットを防ぐ手段として、業務委託(個人事業主)で働く方法があります。 就業先との調整が必要になりますが、年金カットの対象となる予定の方は、知っておくとよいでしょう。
参考資料
・日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」 ・日本年金機構「働きながら年金を受給する方へ」
柴田 充輝
【関連記事】
- ◆高齢者世帯の6割弱が生活苦?<9月1日以降順次発送>「年金生活者支援給付金」の申請方法とは?
- ◆【岸田総理】秋に年金生活者への給付金支給か?【年代別の年金一覧表】60代・70代・80代の「国民年金と厚生年金」平均月額はいくらか?
- ◆「年金生活者支援給付金」9月1日から請求書が順次送付。給付金額はいくら?岸田首相は秋に追加で給付金を検討
- ◆秋に年金生活者への追加給付金が支給される?【年代別・年金一覧表】60代・70代・80代の「国民年金&厚生年金」平均月額とは?【最新ヒット見逃し配信】
- ◆【岸田首相は給付金を検討】政府から高齢者へ給付「年金生活者支援給付金」とは?【年金一覧表】60~80代「厚生年金・国民年金」平均月額はいくら?