松下洸平「柔らかく光が差し込むような作品に」――ドラマ「放課後カルテ」インタビュー
小学校を舞台に、松下洸平が超偏屈な学校医を演じる新ドラマ「放課後カルテ」(土曜午後9:00)が、10月12日から日本テレビ系で放送される。原作は日生マユの同名漫画。学校医として赴任してきた小児科医の牧野(松下)が、子どもたちの「見えないSOS」を鋭い観察眼で見抜き救っていく。「柔らかくて優しい光が差し込むようなあったかい作品にしたい」と語る、地上波ドラマ単独初主演の松下を、TVガイドWebでは3回にわたり取材。ドラマの紹介はもちろん、俳優・松下洸平の魅力をクローズアップする第1回目を届ける。 ――座長としての心構えなどがあれば、お聞かせください。 「作品はみんなで作るものなので、座長として僕にできることはあまりないと思っています。大前提として、子どもたちも含めてみんなで作りたいです。だからこそ、そこに縛られない現場の在り方を心掛けていきたいです。やっぱり、いい評判も悪い評判もあって然るべきだと思うので、そこを一手に担う重圧はあると思いますが、そこばかりを気にして、楽しく『モノ作り』ができないのは嫌なので。現場では、子どもたちともスタッフの皆さんとも常に同じ目線で対等でいたいです。僕が皆さんから意見をいただくこともあると思いますし、子どもたちから教えてもらうことも多いと思いますが、あまり難しく考えずに、自分のキャパオーバーのことをしないように自然体で現場にいたいなと思います。これまで仕事をしてきて、主演をされている方は、良い意味で“主演然”としていなくて、すてきだなと思っていました。僕にも僕なりの“主演としての在り方”がきっとあると思うので、そこを見つけてやっていきたいと思います」 ――医師役ですが、どんなイメージを持たれましたか。 「すごく難しいセリフにあふれた役だろうなと思っていましたが、牧野はあまり口数が多くないので、そこは助かっています(笑)。ときどき難しい医療用語も出てきますが、今回の作品はそこがメインではないと思っています。病気と向き合うことで分かる事、牧野の成長の物語ではあるけれど、命の尊さや大切さを届けられたらいいなとは思いつつ、あまり難しく捉えすぎるのではなく、身近に感じて柔らかくて優しい光が差し込むような作品にしたいです」 ――学校医役を演じるにあたって、事前に準備したことはありましたか? 「原作の漫画を読んだ時、何となく学校が嫌とか授業がつまらないとかではない、何か別の理由で保健室に通う子どもたちがたくさんいるんだと知りました。なので、僕の周りにいる現役の小学生や中学生のお子さんを持つ方々に、話を聞いてみました。わんぱくな子はやっぱり毎日のようにケガをして、保健室で処置をしてもらっているということや、自分の教室に入りずらいお子さんが保健室に通っているというという話も聞くことができました。保健室はとても大切な場所なんだなという印象を受けたので、実際に聞いた話を参考にさせてもらおうと思っています」