「資さんうどん」北九州市から全国チェーン化へ出店加速、3~5年で3倍に…丸亀製麺・はなまるうどん追う
外食大手すかいらーくホールディングス(HD)が、今月買収した北九州発祥の「資さんうどん」の出店を加速する。3~5年以内に現在の約70店の3倍となる200店超に拡大して全国チェーン化し、「丸亀製麺」と「はなまるうどん」の讃岐うどんチェーン2強を、北九州のソウルフードと呼ばれる「資さん」が追う展開となる。(川口尚樹) 【写真】人気ナンバーワンメニューの「肉ごぼ天うどん」
今年から来年初めにかけて千葉県と東京都内に出店し、関東初進出する。さらに、全国で約1200店を展開するファミリーレストラン「ガスト」などのうち、主に地方のロードサイドにある一部店舗を「資さん」に業態転換する。ガストは都市部や駅前への新規出店や移転を進め、顧客層に応じてグループの店舗網を再構築する。資さんうどんの海外進出も検討する。
すかいらーくHDは今月4日、資さんうどんの運営会社の全株式を投資ファンド「ユニゾン・キャピタル」から240億円で取得する手続きを終え、傘下に迎えた。
全国のうどんチェーンは、トリドールHDの「丸亀製麺」が約850店、吉野家HDの「はなまるうどん」が約420店ある。讃岐うどんに比べて全国的になじみが薄い福岡県のうどんが浸透するかが注目される。
◆資さんうどん=1976年に北九州市戸畑区で創業した。うどんのほか、おでんやぼた餅も提供するのが特徴で、24時間営業の店舗も多い。創業者からの事業承継などに伴い、2018年にユニゾン・キャピタルの傘下に入っていた。