エミレーツ航空のA350、タレスのIFE採用 4K画面や60W対応USB充電
エミレーツ航空(UAE/EK)は現地時間1月3日、17年ぶりの新型機となるエアバスA350-900型機を就航させ、初便はドバイ発エジンバラ行きEK23便となった。機内エンターテインメントシステム(IFE)には、仏タレスの「AVANT Up」を搭載した次世代型「ice」システムを採用。4K HDRの高画質ディスプレイや60W対応USB Type-C充電機能、Bluetoothの複数ペアリングなど最新機能を備えた。 【写真】A350のビジネスクラスを紹介するエミレーツ航空のCA タレスの4K QLED HDRディスプレイは、「航空機内で最高水準」とする画質を提供。超高速応答のタッチスクリーンを搭載し、膨大なコンテンツライブラリをシームレスに操作できる。Bluetooth機器は、複数のデバイスを同時にペアリング可能。60W対応のUSB Type-Cの充電端子を搭載し、目的地へ到着前にデバイスをフル充電できる。また、Wi-Fi対応機器による機内インターネット接続サービスを提供している。 エミレーツはiceシステムを従来のものから進化させ、乗客ごとにパーソナライズされた体験を提供する新機能を導入。乗客が座席でログインすると好みを保存できるほか、視聴履歴に基づくコンテンツ推奨や乗り継ぎゲート情報のカスタマイズ表示を可能にした。 業界初となるイベントベースのライブTV機能を搭載。スポーツやニュース、特別イベントなどの「今」を楽しむことができるという。また、デジタルビデオ録画機能や「iceMoments」と呼ばれる短尺形式のビデオ視聴機能も用意する。 iceのUI(ユーザーインターフェース)には、スマート検索エンジンや再生コントロール付きナビゲーションバー、子ども向け絵文字UIなどを新たに採用。また、視覚補助が必要な乗客向けに、音声案内やジェスチャーコントロールを含むアクセシビリティ機能を導入した。 A350-900は、エミレーツにとって2008年のA380導入以来17年ぶりの新型機材で、65機を発注済み。座席数は3クラス312席で、ビジネスクラス32席(1-2-1配列)、プレミアムエコノミー21席(2-3-2配列)、エコノミークラス259席(3-3-3配列)となっている。
Tadayuki YOSHIKAWA