〔東京外為〕ドル、155円台後半=調整的な売りで下落(7日午前9時)
7日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、ポジション調整とみられる売りが優勢となり、1ドル=155円台後半に下落している。午前9時現在、155円68~68銭と前日(午後5時、156円27~28銭)比59銭のドル安・円高。 前日の海外市場では、欧州時間は序盤に156円30銭台に上昇したが、米国時間に反落した。米国時間の序盤は156円台前半でやや上下に振れた後、中盤以降は調整的な売りに押され、終盤は155円60銭台に水準を下げた。東京時間の早朝は155円55~60銭前後で推移した後はやや買われている。 前日の欧州時間には、ECBが利下げに踏み切ったが、「おおむね織り込み済みだった」(FX業者)こともあり、ドル円への大きな影響はなかった。ドル円自体は、米国時間に反落したものの、前日の東京時間正午前後との比較では「さほど水準は変わっておらず、方向感は出ていない」(大手邦銀)とされる。前日の東京時間の午後からは、日本の長期金利が低下したことがドル買い・円売りを誘ったが、それによって持ち上げられた分が調整的な売りで押し戻された格好となった。 東京時間は、日本時間の今夜の5月の米雇用統計を待つムードが強く、「日中は現行水準を中心としたもみ合いが続くだろう」(同)と見られる。米雇用統計は、最近の労働関連指標が弱めで、「やや下振れ方向が見込まれる」(同)との声が聞かれる。 ユーロは対円で下落、対ドルで上昇。ECBの利下げは織り込み済みで、大きくは動かず。午前9時現在、1ユーロ=169円55~55銭(前日午後5時、169円99~170円01銭)、対ドルでは1.0891~0891ドル(同1.0877~0878ドル)。