ジャニー氏性加害“誰も止められなかった”構造とは 「マスメディアの沈黙」指摘重く受け止め 日本テレビもコメント
日テレNEWS
ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長による性加害問題で、再発防止特別チームは29日、性加害はあったと認め「多くのマスメディアがこの問題を報道しなかった」と指摘しました。
■マスメディアの沈黙…ジャニー氏の性加害“誰も止められなかった”構造とは
有働由美子キャスター 「改めて、今回公表された調査報告書です。ジャニー前社長の『性加害はあった』として、その原因は、ジャニー氏の性嗜好(しこう)異常、姉のメリー氏による放置と隠ぺい、ジャニーズ事務所も『見て見ぬふり』に終始していた、などを挙げています。 その背景には、同族経営で誰も止められなかった、そして“マスメディアの沈黙”、問題を正面から取り上げてこなかったということを指摘しています。小野さん、私たちメディアの大きな責任も問われています」 小野高弘・日本テレビ解説委員国際部デスク 「はい。過去に週刊誌が報じてきたのに、多くのマスメディアは取り上げてこなかった。調査報告書には、次のように書かれています」 ●ジャニー氏の性加害を取り上げて報道すると、ジャニーズ事務所のアイドルタレントを自社のテレビ番組等に出演させたり、雑誌に掲載したりできなくなるのではないかといった危惧から、ジャニー氏の性加害を取り上げて報道するのを控えていた状況があったのではないか。 ●(上記のようなこともあって)ジャニーズ事務所は当該性加害の実態を調査することをはじめとして、自浄能力を発揮することもなく、その隠ぺい体質を強化していったと断ぜざるを得ない。 ●その結果、ジャニー氏による性加害も継続されることになり、その被害が拡大し、さらに多くの被害者を出すことになったと考えられる。
■“3月のBBC動画”報道しなかった日本テレビ 「性加害などの人権侵害あってはならない」とコメント
有働キャスター 「具体的で、厳しい指摘です」 小野解説委員 「重い指摘です。日本テレビはコメントで『ジャニー喜多川氏による性加害の事実について、〈マスメディアが正面から取り上げてこなかった〉などの指摘を重く受け止め、性加害などの人権侵害はあってはならないという姿勢で報道してまいります』としており、私自身も重く深く受け止めています。 報告書の中でも指摘されていましたが、今年3月にイギリスのBBCがジャニー氏の性加害についてのドキュメンタリー動画を配信したのですが、その際にも私たち日本テレビでもこの動画についてニュースなどで取り上げることをしませんでした」