トヨタの7-9月営業益は1兆1557億円、市場予想を下回る
(ブルームバーグ): トヨタ自動車が5日発表した第2四半期(7-9月期)営業利益は1兆1557億円と市場予想(1兆2452億円)を下回った。通期の営業利益計画は4兆3000億円で据え置いた。
トヨタの発表資料によると、第2四半期は最近の稼ぎ頭となっていた国内市場の営業利益が6411億円と前年同期比で27%の減益となった。市場規模が大きい北米でも287億円と前年同期実績を大幅に下回った。
通期の想定為替レートは1ドル=147円、1ユーロ=161円とそれぞれ従来計画比で2円と1円分円安方向に修正した。通期業績については営業利益のほか売上高や純利益など主要な項目について従来予想を据え置いた。未定としていた中間配当は40円と前年から10円増額した。通期のグループ世界販売台数は1085万台と従来計画から10万台引き下げた。
前日比下落で推移していたトヨタ株は決算発表を受けて下落幅を急速に縮小し、一時プラスに転換する場面もあった。
為替相場では円が対ドルで9月に一時1ドル=139円台まで上昇したが、足元では150円超まで円安に振れており、トヨタなど輸出型の製造業には追い風となっている。グループ企業も含めて相次いだ認証不正問題を受けてトヨタは今期は「足場固め」に注力するとしているが、同社のハイブリッド車(HV)に対する需要は旺盛で、今後上振れする可能性もある。
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Tsuyoshi Inajima