アリババ、50億ドル相当の転換社債発行を検討-関係者
(ブルームバーグ): 中国の電子商取引最大手、アリババグループは、約50億ドル(約7830億円)を調達するため転換社債の発行を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。今週は、アリババと競合するJDドットコム(京東)も17億5000万ドル相当の転換社債を発行している。
アリババは米国上場株への転換が可能な社債の発行について、複数の投資銀行と協議した。情報が公になっていないことを理由に同関係者が匿名で語った。自社株買いと成長に必要な資金の調達が目的。
発行は今週中にも行われる可能があるが、最終決定はしていないという。
アリババの香港上場株は23日の取引で一時6.6%下落。取引時間中では2月8日以来の大幅安となった。
アリババは、中核事業である電子商取引とクラウドの分野に投資する資金を必要としている。いずれの事業も中国当局による取り締まりとその後の社内の混乱でシェアが低下している。同社は、クラウドと人工知能(AI)サービスの価格引き下げを主導しており、世界的に投資活動が活発なAIに一段と注力し始めている。
アリババの担当者にコメントを求めたが、返答は得られていない。
同社の取締役会は今年2月、自社株買いを250億ドル拡大することを承認した。
アリババの米国預託証券(ADR)は今週の最初の3日間で6.6%下落。年初来の上昇率は6.7%に縮小し、時価総額は2000億ドル強となっている。
JDドットコムの転換社債は期間5年で、クーポンは0.25%。
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原題:Alibaba Is Said to Consider $5 Billion Convertible Bond Sale (1)(抜粋)
--取材協力:Sarah Zheng.
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