全国のこども食堂、5年で4倍増に 「地域のつながりの場として広く認知」
子供に無料や低額で食事を提供する「こども食堂」は年々増加している。認定NPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」(東京)によると、全国での昨年の設置数は9132カ所で、平成30年(2286カ所)からわずか5年で4倍に急増している。 同法人のまとめによると、都道府県別では東京が1010カ所と最も多く、大阪757カ所、兵庫521カ所と続く。全体では前年から1769カ所増えており、公立中学校数(9296校、昨年度)に並ぶ状況だ。 同法人は増加の背景として、新型コロナウイルス感染拡大による活動自粛が緩和されたことなどを挙げる。国や自治体が子供の居場所としての役割に注目し、運営費の助成を拡充させていることを指摘する声もある。 近畿2府4県のこども食堂が参加する「こども食堂ネットワーク関西」の代表で、NPO法人「西成チャイルド・ケア・センター」(大阪市西成区)の川辺康子代表理事は、「こども食堂が食事の提供だけでなく、地域のつながりの場として広く認知されるようになったことが、相次ぐ新設につながっている」と話している。